ひと目でわかる花と野菜の病害虫(大阪府園芸植物病害虫図鑑)

キク

黒斑病・褐斑病

黒斑病による被害
黒斑病による被害

黒斑病(拡大)
黒斑病(拡大)

褐斑病
褐斑病

黒斑病
<被害の特徴と発生生態>
露地栽培のキクで最も発生が多い病害である。夏ギクで被害が少なく、秋ギク、寒ギクでは被害が多い。
葉に暗褐色〜黒褐色の小斑点ができ、しだいに拡大して直径3〜15ミリの円形〜長円形または不整形の黄褐色〜褐色の病斑となる。健全部分との境は明瞭である。
病斑が多数できると落葉する。多発すると下葉から葉が枯れ上がり、株上部の葉を残すのみとなる。
病斑上には黒点(柄子殻)が見られる。
病原菌の生育適温は24〜28℃ぐらい。病原菌は柄子殻で越冬し、風雨により土壌から胞子がはね上げられ感染する。
<防除>
発病葉や茎は除去する。
発病初期に、ポリオキシンAL水溶剤、ダイセンステンレス、ダコニール1000を散布する。

褐斑病
<被害の特徴と発生生態>
発生時期、病徴とも黒斑病に類似している。
黒斑病に比較し病斑の境界部がやや不鮮明である。黒斑病と同時に発生することもあり両者の区別は難しい。病原菌は黒斑病と同属の菌で顕微鏡で観察しないと区別できない。
<防除>
発病葉を除去し、発生初期にトップジンM水和剤、サンヨールなどを散布する。

発生消長

[前のページに戻る]     [花の病害虫目次]     [大植防図鑑トップ]     [大阪食とみどり技セトップ]

Copyright (c) 2003 社団法人大阪府植物防疫協会
※コピーの配布など,著作権について