ひと目でわかる花と野菜の病害虫(大阪府園芸植物病害虫図鑑)

タマネギ

灰色腐敗病・軟腐病

灰色腐敗病
灰色腐敗病

軟腐病
軟腐病

軟腐病によるりん茎の腐敗
軟腐病によるりん茎の腐敗

灰色腐敗病
<被害の特徴と発生生態>
貯蔵中および生育中のタマネギに発生する。
生育中では3〜5月にかけて下葉が黄化し垂れ下がり、地際部のりん茎近くに灰色粉状のカビが生じ、りん茎が腐敗することがある。
貯蔵中のタマネギでは、首部〜肩の部分にかけて腐敗し、表面に暗緑色〜灰褐色のビロード状の胞子と黒褐色の粒(菌核)ができる。
1〜3月に降雨の多い年に発生が多い。
類似した病害に軟腐病、腐敗病がある。
<防除>
窒素肥料の多用を避け、排水の悪いほ場では高畝栽培とするなど排水をよくする。
フロンサイド水和剤、ロブラール水和剤を散布する。

軟腐病
<被害の特徴と発生生態>
発病は5月頃から観察される。やや温暖で降雨の多い年に発生しやすい。
中下位葉の葉鞘部分が水浸状から灰色に変色し、葉身部分も軟腐状になり葉は倒伏する。
病原菌はりん茎に入り、軟腐状に腐敗し異臭を放つ。軽症のものではりん茎の首の部分を押さえると白汁がでる。
<防除>
病原菌は土壌中に残って伝染する。
多湿なほ場では発病が多いので、排水の悪いほ場では高畝栽培とする。
発生初期にスターナ水和剤、バイオキーパー水和剤、サンドファンC水和剤を散布する。

発生消長

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