ひと目でわかる花と野菜の病害虫(大阪府園芸植物病害虫図鑑)

イチジク

アザミウマ類(スリップス類)・カミキリムシ類

アザミウマ類による果実内部の変色
アザミウマ類による果実内部の変色

幹に潜入しているクワカミキリの幼虫
幹に食入しているクワカミキリの幼虫

クワカミキリの成虫
クワカミキリの成虫

アザミウマ類(スリップス類)
<被害と虫の特徴>
成虫が果実内に侵入して食害する。果実の外観は変わらないが、内部の食害された部分は褐変し、腐敗しやすくなる。
寄生するアザミウマ類は数種類知られているが、いずれも体長1ミリの細長い小さな虫で、体色は黄色または褐色である。
<防除>
ほ場周辺の雑草を除去し、虫の生息密度を下げる。
6月中下旬に1〜2回、アディオン乳剤、スカウトフロアブルを散布する。
<注>アザミウマは日本語、スリップスは英語での呼び方である。

カミキリムシ類
<被害と虫の特徴>
キボシカミキリとクワカミキリの2種類が寄生する。
キボシカミキリは幼虫が樹幹や主枝の樹皮下を食害し、被害が進むと樹勢が衰えて枯れる。近年被害が大きい。成虫は体長1.5〜3センチ、体は黒色で多数の黄色の斑紋がある。
クワカミキリは幼虫が枝や樹幹の中心部を食害する。成虫は体長4センチで黄褐色である。産卵時に新梢に傷をつけるため、果実が成熟して重くなると、新梢が傷の部分から折れる。
<防除>
被害枝は切り、枯れた株は掘り起こして処分する。
成虫を見つけしだい捕殺する。
発芽直前の3月下旬〜4月上旬にカミキリンを散布する。
6〜7月に天敵のバイオリサ・カミキリを樹幹に巻きつける。
成虫発生期にモスピラン水溶剤を散布する。

発生消長

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