ひと目でわかる花と野菜の病害虫(大阪府園芸植物病害虫図鑑)

クリ

カツラマルカイガラムシ・クリタマバチ

枝に群生するカツラマルカイガラムシ
枝に群生するカツラマルカイガラムシ
成虫と幼虫(右下)

クリタマバチの虫コブ
クリタマバチの虫コブ

虫コブ内にいるクリタマバチの成虫
虫コブ内にいるクリタマバチの成虫

カツラマルカイガラムシ
<被害と虫の特徴>
枝や幹の表面に寄生して吸汁するため、多発すると樹が衰弱して枯死する。
介殻は褐色で直径2ミリで、殻をはがすと黄色く柔らかい虫の本体が見られる。
卵からふ化したばかりの幼虫は黄色で殻がない。脚があって歩けるのはこの時期だけで、新しい枝にたどりついて定着した後は移動しない。
<防除>
3月中旬に機械油乳剤95を散布する。
7月上〜中旬の幼虫ふ化時期にスプラサイド乳剤40、エルサン乳剤を散布する。
カットバックを行って樹高を低くし、薬剤が虫にかかりやすいようにする。

クリタマバチ
<被害と虫の特徴>
幼虫はクリの芽に寄生し、虫コブをつくる。
発生が多いと果実が少なくなって収量が減る。樹が弱って枯れることもある。
6〜7月に虫コブから成虫が羽化して新芽に卵を産みつける。卵からかえった幼虫ははじめのうち成長が遅く、越冬後に急に成長して虫コブを作る。
成虫は黒色で、体長3ミリの小さな蜂である。
<防除>
剪定を行い、樹勢を強く保つ。
寄生蜂のチュウゴクオナガコバチを放飼する。
7月上旬の成虫羽化時期にアディオン乳剤、スミチオン水和剤40を散布する。

発生消長

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