
晩腐病による果実の腐敗

黒とう病による果実の病斑

黒とう病による葉の病斑
枝の病斑(左下) |
晩腐病
<被害の特徴と発生生態>
果房、葉、枝等に発病するが、最も被害が大きいのは成熟期の果房の腐敗である。
果実の成熟が進むと、表面に淡褐色の点から墨がにじむような病斑になり、さらに鮫肌状に黒変する。その後、晴天が続くとミイラ化し、干しブドウ状になる。
デラウエアに発生が多く、病原菌は結果母枝、巻きヒゲなどで越冬する。
<防除>
密植を避け棚面を明るくし、通風および排水を良くするとともに袋かけを行う。
休眠期にベフラン液剤25、トモテクト水和剤を散布し予防する。生育期では、アミスター10フロアブル、トップジンM水和剤、フロンサイドSCを散布する。
黒とう病
<被害の特徴と発生生態>
葉、果実、新梢、巻きヒゲに発病し、甲州、ネオマスカット、巨峰などに多い。
開花期では、花が黒く変色し、花流れとなる。幼果期では2〜5ミリの円形病斑ができ、鳥の目状になることから「鳥眼病」とも呼ばれる。果実肥大が悪く、品質低下につながる。
病原菌は、ツルなどに菌糸で越冬する。
<防除>
病枝、病果、巻きヒゲを除去する。
被覆栽培で発病が減少する。病枝は剪定で除去し、休眠期にベフラン液剤25、トモテクト水和剤を散布する。
生育期には、マネージDF、ベンレート水和剤、アミスター10フロアブルを散布する。萌芽期の防除が効果的である。
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