発刊に寄せて
1994年1月初版 大阪府知事 中川和雄
発刊に当たって(2000年4月改訂版)
平成12年4月
社団法人大阪府植物防疫協会会長理事 笹川義一大阪府植物防疫協会は、昭和44年に発足以来、農産物の適正防除を行うため毎年発売される新農薬の展示圃試験、植物防疫に関する講習会・研修会の開催、各種印刷物の配布等の事業を行ってまいりました。
また最近注目されている内分泌かく乱物質、ダイオキシン等が問題になっているなか、昨年制定された新農業基本法「食料、農業、農村基本法」にも明記された環境負荷の少ない農業生産「持続性の高い農業生産方式の導入の促進」など、ますます植物防疫事業の重要性が増しております。
大阪府の農業につきましては、都市化が進むなかにあっても、近郊産地の特徴を最大限発揮し、野菜・果樹・花など多様な作物を生産しており、府民の方々に新鮮な農産物を安定的に提供してまいりました。
また最近のガーデニングブームによる園芸作物の増加や家庭菜園、市民農園など府民の関心も高まっております。このようななか大阪府植物防疫協会では平成6年に「ひと目でわかる花と野菜の病害虫」を発刊し農家の皆様や農業関係者はもちろんのこと、園芸愛好家の方々にも広くご利用頂いてまいりましたが、この度、新たな病害虫の解説を加え内容を一層充実させた改訂版を発刊する運びとなりました。
改訂版の発行に当たりましては、企画から写真撮影、執筆にいたるまで大変なご尽力を頂きました大阪府環境農林水産部農の振興整備室、大阪府立農林技術センター、大阪府病害虫防除所の各位を始め関係者の皆様方に、心からお礼申し上げます。
なお当協会では、これを機会に大阪府の植物防疫の発展に、お役にたつことを念じて発刊の言葉といたします。
発刊に当たって(1994年1月初版)
平成6年1月
社団法人大阪府植物防疫協会会長理事 松井八郎大阪府植物防疫協会は、農作物の病害虫の適正防除等を主な目的として、昭和44年4月に発足しました。
その後、食料品に対する需用の多様化に伴う農作物の種類の増加や、生産方式の大きな変化、さらには農産物の安全性、農薬に対する関心の高まりなど、農業、農産物をめぐる動きを踏まえ、昭和59年9月、現在の社団法人として新たに発足し、本年は10周年に当たります。
その間、大阪農業は都市化に伴う農地の減少や担い手不足など、ますます厳しさを増す情勢の中で、大都市に立地する有利性を生かし府民の方々に新鮮な農産物を安定的に提供してきました。
一方、農地は都市における貴重な自然資源として、環境保全や防災等の役割を果たしつつ、特に近年は、自然とのふれあいを求める都市住民の意向を踏まえ、市民農園等が大きな関心を呼んでおります。
さらに最近は、ゴルフ場問題に見られるように、農薬が環境に及ぼす影響等に、ますます大きな関心が寄せられております。
このような中で、府民の方々が直接、間接的に植物の病害虫や、農薬にふれる機会が増大していることから、このたび「ひと目でわかる花と野菜の病害虫」を発刊いたしました。
編集に当たりましては、府下で実際に栽培されている農作物をはじめ、庭木、花、芝生なども対象に加え、原色の病害虫の写真を使い、その特徴、見分け方、防除方法などが、できるだけ多くの府民の方々に理解されるように務めました。
言うまでもないことですが、植物はいくら苦しくても、それを伝える”言葉”を持っておりません。しかし、病気や害虫に侵された植物は、それなりの表情つまり”言葉”を持っているのです。本図鑑からそうした植物の”願い”をご理解いただき、植物と仲よく付き合っていただきたいと思います。
これを機に、病害虫の適正な防除によります府下農産物のより一層の安全性確保、農薬の正しい使い方、農薬に対する理解が促進されるならば、本図鑑発刊の意義は誠に大きいものと自負いたしております。
企画から、写真撮影、執筆に至るまで3年間にわたり、大変なご尽力をいただきました大阪府立農林技術センター、農業振興課、病害虫防除所の各位をはじめ、印刷等にご協力いただきましたJA大阪経済連、さらには趣旨にご賛同いただき各般にわたるご助力を賜りました関係先に対しまして、衷心からお礼を申し上げます。
なお当協会では、今後とも的確な病害虫防除技術の普及、新農薬の展示・普及等を進め、植物防疫事業の一層の円滑な展開を目指してまいる所存でございますので、関係各位にはなお一層のご指導、ご尽力をいただきますようお願いいたしまして、発刊の言葉といたします。
発刊に寄せて(1994年1月初版)
平成6年1月
大阪府知事 中川和雄この度、社団法人大阪府植物防疫協会が設立10周年を迎えられ、これを記念して「ひと目でわかる花と野菜の病害虫」を刊行されますことを心からお祝い申し上げます。
さて、本府の農業は、国際化の進展に伴う農畜産物の輸入の増加をはじめ、担い手不足や高齢化の急速な進展、また、農地の都市的利用との競合など、誠に厳しい状況にあり、21世紀に向けて本府農業の進むべき方向を的確に展望することが、重要な課題となっております。
このため、本府としましては、平成4年9月に「豊かな”食とみどり”の創造」を基本目標とする、「大阪府農林水産業振興ビジョン」を策定、公表し、現在その具体化に向けて、各種施策の推進に取り組んでいるところであります。
一方、農産物に対する府民のニーズが多様化、個性化する中で、「新鮮さ」、「安全性」、「おいしさ」といった消費志向が高まっており、とりわけ安心して食べられる食品に対する要望が一段と大きくなっております。
こうした中で、今後とも植物防疫が果たす役割はますます重要なものとなっており、本府におきましてはかねてから、天敵や拮抗微生物等を利用した、農薬のみに頼らない病害虫防除技術の開発、また安全性に配慮した農薬の正しい使用に向けた啓発、普及に取り組んでいるところでございます。
この「ひと目でわかる花と野菜の病害虫」は、府下における園芸植物の病害虫の実例を写真等で示すとともに、その診断・防除法を判り易く解説しており、農家の方々はもちろんのこと、家庭園芸や公共緑地に関係する皆様方に、農薬の安全使用等を踏まえながら、幅広くご活用していただける、誠に時宜を得たものと存じます。
さて、本府におきましては、平成5年5月から健康と活力に満ちた、夢いっぱいの魅力的な大阪づくりを目指し、「おおさか ふれ愛 夢づくり」府民運動を展開しております。
貴協会におかれましても、これまで培ってこられた経験や実績をもとに、新鮮で安全な農作物の生産を通じて、健康で夢のある豊かな大阪づくりの推進に、なお一層のご尽力を賜り、この府民運動を一層盛り上げていただきますようお願い申し上げます。
最後に、本誌の執筆編集にご苦労されました関係各位のご努力に、心から敬意を表しますとともに、貴協会の今後ますますの発展を祈念しまして、お祝いの言葉とさせていただきます。
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