コナガ

和名(分類):コナガ(スガ科)

学名(英名):Plutella xylostella Linnaeus (diamondback moth, cabbage moth)

寄主植物:“小菜蛾”という名前が表すように、アブラナ科の植物を食べる。野菜なら、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリ、カリフラワー、ダイコン、カブ、コマツナ、チンゲンサイ、タカナ、ナバナ、クレソン、ワサビなど。花ではハボタン、ストック、ハナダイコンなど。その他、ナズナ、イヌガラシ、タネツケバナなどの雑草でも増殖する。

形態・生態:成虫は長さ約6mmで止まっている時に見ると、翅に黄白色のダイア状の模様が複数つながったような波状紋が見える(diamond-back)。老熟幼虫は長さ約10mmで緑〜黄緑色をしている。年10〜12回発生するが、普通5〜6月頃に最も多く見られる。主に葉裏の葉脈近くに産卵する。孵化した幼虫は、表皮を残して葉裏を食害するため、食害部は白斑状になる。幼虫は3回脱皮した後、葉裏の葉脈沿いに粗い網目状のまゆを作って蛹になる(下図)。

対策:パダン水溶剤、オルトラン水和剤、DDVP乳剤、サイアノックス乳剤、ダウレルダン乳剤、サリチオン乳剤などの合成農薬を利用する他に、フェロモン剤やBT剤なども実用化されている。
 近年、感受性の低下した薬剤が認められているので、同一薬剤の連用は避け、複数薬剤のローテーション散布が勧められている。


コナガ成虫
(1999年6月28日つくばにて北村實彬撮影)


コナガ蛹
(1999年6月28日つくばにて北村實彬撮影)


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