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[IPM:530] 中国天敵利用通信5
今日は遡って15巻4の中からの1篇を紹介します。日本では過去の害虫になっているニカメイガですが中国では被害が
増加しているそうです。
蒋 明星ら 折江大学植保系
ニカメイガの寄生性天敵の調査(1999)
折江省の中で環境条件の異なる三地点(安吉、蒜渓市,嘉興市)においてそれぞれ一毛作,二毛作,野生稲での寄生蜂
の活動状況を調査した。
方法
キイロタマゴバチ:8-9月に室内飼育したメイガ卵の暴露。各8-10箇所に40卵塊セットし,6日後に回収。
幼虫寄生蜂:8-10月に6-8箇所から幼虫(3-6齢)および蛹50頭を採集し,飼育
結果
三地点でそれぞれの作型によって差が見られた.主要種はズイムシアカタマゴバチ(Trichograma japonicum
),メイチュウサムライコマユバチ(Apanteles chilonis),アオモリコマユバチ(Microgaster
russata),ムナカタコマユバチ(Chelonus munakatae)などであった。
キイロタマゴバチは全ての調査地点で2-8.3%で大差なく,幼虫寄生蜂は全ての地区で野生稲でやや高い寄生率(1
5-25%),一,二毛作で10-20%であった。分析は省略.
この調査の範囲では全ての要因間に有意な差を見出す事は出来ないように思われるが,細かい分析をしている。いず
れの国でも研究者には同じ習性があるように思われた。30年前の日本での調査と全く同じ寄生蜂が記録されていて
,興味深い(高木感想)