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[IPM:738] Re: ハナカメムシ
だれも答えていないのでとりあえず回答します。
藤沢さんの質問および12月以来の状況については、私個人としてもコメントはありましたが、
念のためオランダのコパートに電話して相談しました。その結果は。
12月下旬までククメリスがいたがその後見られなくなった。・・・たぶん低温のせいであると
考えられます。もちろんククメリスは低温にも耐えますが、増殖はできないので。
コパートは寒いのでイチゴの花が咲かずに花粉が出なかったのではなどと聞いてきましたが、
花は咲いて、花粉は出ていましたか?
3月に追加したのに効果なかった。・・・コパートの技術者によれば、気温が上がり始めたら
すぐ投入する必要があると言っています。気温が上がるというのもややあいまいな言い方ですが、
20度以上つまり25度以上になったのはいつ頃ですか?ハウスのなかで。これは1時間以上そんな温度が
続いたかという質問です。
ハナカメムシを呼ぶ方法。・・・これは難問ですね。ハウスのなかにかなり害虫がいると誘引されるわけですが、
自然にまかせておいたら、間に合いませんし。でも世の中では天敵の誘引剤の研究をしている人はいます。
これまで世界的にやられているのは、そのシロツメクサをバンカープラントとしてハウス内で栽培というか
ある程度植えることです。スリップスはシロツメクサのほうがスキなので、それに誘引されて、さらにハナカメが
そこに誘引されるという筋書きですが、うまくいっているという話もききますが、要するにどこまで
被害を許容できるかという、経営感覚によるところが大きいと思われます。
詰め草を植えられない、あるいは場所が勿体ないという方がほとんどのはずですが、その場合はハナカメムシを
買って放すしかないのですが、これも自分で採集する手間とどっちかという経済的判断によると思います。
和田 哲夫
-----Original Message-----
From: Shizuo FUJISAWA <sizuo@tokai.or.jp>
To : IPM@ml.affrc.go.jp
Date: Wed, 13 Jun 2001 20:44:23 +0900
> IPMMLのみなさん、
> 静岡県三島市の 藤澤です。
> イチゴを栽培してる農家です。
>
> 天敵を利用したイチゴ栽培を始めて、2作目が終わったところです。
> 今回思った事と質問があります。回答を寄せていただけると幸いです。
>
> 私の所での状況は、昨年の10月に散布したククメリスカブリダニが春まで確認で
> きました。でも、4月以降のアザミウマの防除には十分な効果があるとは言えません
> でした。3月に改めて10ア−ルあたり6瓶まいたところでも効果が十分ではありま
> せんでした。反対に散布区の方が被害が少し多かったという結果になりました。
> また、12月の下旬までは、アザミウマのいる果実や、いたであろう果実には必ず
> といっていいほどククメリスが見つかったのに、3月以降観察したアザミウマ被害果
> には、まったくククメリスが見つかりませんでした。ククメリスの生息場所として
> は、
> 春の苺の果実は、いい場所でないのかな? と思いました。では、どこにククメリス
> がいたのかというと、通路に捨てた苺の葉の下で見付けることができました。
>
> ところで、アザミウマの天敵のハナカメムシのことですが、シロツメ草で良く見つ
> かると教わったので観察していますが、本当に良く見つかります。白い紙の上でシロ
> ツメ草の花をたたいてみると、紙の上に落っこちてきます。苺ハウスの回りの草にこ
> れだけいるのだから、苺の花にもいるかな? と思って観察しましたが、まったく見
> つかりませんでした。ハウスの中の苺にハナカメムシを呼び込むにはどうしたら良い
> のか? この辺が今回の課題です。どうしたらいいのか、良い方法をお知りの方、教
> えてください。よろしくお願いします。
>
> それから、4月16日に庭先の路地苺にハダニを食べているハナカメムシとその幼
> 虫
> を見付けて驚きました。路地で育てるとハナカメムシも飛来しやすいのだなあ、と思
> い
> ました。
>
> (静岡県三島市 藤澤 鎭生 sizuo@tokai.or.jp )
>
>
>