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[IPM:502] 中国天敵利用通信4



今日は前回に引き続き16巻1号の中からの1篇を紹介します

 Sun Yi Wan Fanghao      中国農業科学院生物防治研究所

ナナホシテントウ(Coccinella septempunhctata L.)の大量飼育における虫質管理(2000)

天敵昆虫の商業的生産では虫質の管理が重要である。この論文では従来の各種人工飼料では使われたことがないキイ

ロタマゴバチ蛹を用いた。
方法:対照としてアブラムシ(Rhopalosiphum psedobrassicae Davis)を用いた.
テントウムシ蛹30頭を25*25*25cmのケ−ジにいれ,毎日アブラムシを供給し,全ての成虫が死亡するまで記録し

た(3反復)
産卵量:30対を直径12cm*4cmシャ−レで個別飼育して記録.
捕食能力:30頭を24時間絶食後,40−220頭までの密度差のある25*25*25cmのケ−ジ10区を作り,24時間摂食

させ捕食数を記録した.
半野外試験:大型ケ−ジにアブラムシの一定数ついた植物を入れ10頭の捕食数を一日ごとに15日間記録した
結果:
  
IOBCの基準では4400以上の産卵能力を要求されている。人工飼料でのテントウムシ生産の最大の隘路は産卵数の低

下であった。従来200-500個が限度であったが,人工飼料で飼育したキイロタマゴバチ蛹を加えた飼料を幼虫期に

用いる事によって4000個という産卵量が確保できる事がわかった。捕虫能力は室内・半野外ともアブラムシを餌と

したものと変わらなかった。

人工飼料飼育のキイロタマゴバチの有効利用を考えたアイデイアと産卵数の飛躍的な増加が得られた結果は驚きであ

った(高木感想)

参考:IOBCの基準:体重30.52mg:羽化率89%:寿命85日:産卵前期:9日:産卵雌虫率90%:産卵期間:65日
 
 卵孵化率:90%:総産卵数4400:貯蔵期間:60日

 興味のある方は連絡下さればコピ−をファックスで送ります.