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[IPM:608] Re 加藤603トマトサビダニ



加藤さん,河合さん,IPMMLのみなさん

羽曳野田中寛です。

At 21:20 01/01/23 +0900, you wrote:
>私の栽培方式だと茎の直上に横方向にたくさん葉が、展開している
>ため(横から見るとちょうどTのような感じ)
>横への被害が、通常の縦型栽培より早いかもしれませんね。
$$$ 田中の例も河合さんの例も,たくさんの例のひとつです。5〜6例
集まれば,サビダニの被害の出やすいハウス,出にくいハウスでの
発生パターンと要因の概要を把握できるでしょう。田中の例は比較的
被害の出にくいハウス,河合さんの例は被害の出やすいハウスでは
ないかと想像しています。

>確かにスポット散布は有効ですが、・・・
$$$ 多発した時のスポット散布の効果は,田中600でも述べたとおり,
疑問です。それに代わる気のきいた提案ができないのが残念ですが,
多発株の伐採,多発株の摘葉(薬剤をかかりやすくするため)等を
検証していくことになるでしょう。

>どれが死骸なのかわからないので、・・・
$$$ 死骸は萎縮して,ゴミみたいになります。散布1週間後に(速効性の
あるケルセンなら3日後でもよい)はっきりした形をしたみずみずしい
サビダニがいたら,生存していると考えてよいでしょう。ちなみに,田中の
ルーペは10倍です(視野が広がるから,20倍より10倍のほうがいい)。
なお,多くの人はルーペの使い方を間違えています。顕微鏡を覗く時と
同じように,目をルーペにくっつけたまま対象に近づけると,対象は大きく,
視野は広くなります。

>正常な葉についているかどうかは、なかなかやりきれ・・・
$$$ 田中600のとおり,実用的ではありません。

>浸透性のよい剤で防除したい・・・
$$$ 残念ながら,現在のダニ剤はいずれも浸透移行性はありません。

>トマトサビダニとミカンサビダニが、親戚ならば・・・
$$$ 薬剤の効き方は害虫の種によって,さらに同じ種でも局地的に
異なるので,他種の薬剤抵抗性は全く参考になりません。現時点では
日本でトマトサビダニの抵抗性は生じていないと思います。見分け方の
第一段階は,茎と葉を採集してきて,散布むらのないように薬剤を散布し,
薬剤が乾いてからタッパーウェア(ほんのわずか通気性を確保する)に
入れ,3日後に5〜10%の虫が残っていれば,抵抗性を疑う,とします。

>googleで使ってます。www.google.ne.jpだったかな?
$$$ 田中のサビダニ解説は,田中213で加藤さんに直接送り,
田中361でHPに掲載したと報告したものと同じものです。
田中ビジネスページ
http://homepage2.nifty.com/hiroshi-habikino/ の
「仕事の例」
http://homepage2.nifty.com/hiroshi-habikino/sample0.htm に
図表付で置いてあります。

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田中 寛 (たなか ひろし)
大阪府立農林技術センター病虫室
(兼)大阪府立大学連携大学院
〒583-0862 羽曳野市尺度442
Phone: 0729-58-6551(内232)
Fax: 0729-56-9691
E-mail: hiroshi-habikino.tanaka@nifty.ne.jp
Business page: http://homepage2.nifty.com/hiroshi-habikino/
天敵カルテ: https://tenteki.cgk2.affrc.go.jp/
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