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[IPM:728] おたずね:水生昆虫



皆様
桐谷圭治です。日頃気になっていることで、皆様の経験やご意見をお聞きしたいこと
があります。
 伴幸成・桐谷圭治(1980) 水田の水生昆虫の季節消長、日生態会誌30:393-400 が
日本で初めての水田生息昆虫の数量的調査といわれています(日鷹1998)。その後、
橿原市昆虫館の日比伸子さん(1993-95)がGONTAで発表した水生昆虫の研究は画期的
で、水田を繁殖に多くの水生昆虫が利用し、その前後はため池をすみ場所にしている
ということでした。したがって最近の学会での発表もこのセットに注目した研究が多
く、次第に水生昆虫の生態も明らかになってきました。
 水田には池がけと川がけといって(和歌山ではそう呼ばれた)、水源が違うものが
あります。ニカメイガの発生と関連して注目されていたようですが、池と川では水温
もちがうでしょうし、ため池のない地帯では水生昆虫の相も違っても不思議ではあり
ません。水生昆虫の多様性管理の立場からも、この辺りの問題を整理しておく必要が
ありそうです。たとえ断片的でも皆さんの経験を共有することによって、研究の新た
な視点が出てくるかもしれません。よろしくお願いします。