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[IPM:1263] Re: イチゴでの黄色蛍光灯



永井様・皆様

野菜茶研の浜村です。

イチゴの花芽分化については素人ですので、研究所内の専門の方に聞いてみました。
「イチゴは短日と低温で花芽分化する植物で、終日長日にする条件はイチゴにとって
は
非常に過酷な条件であり、影響が無いことは考えられない。特に一番花は年内収穫す
る
高値のイチゴの花であり、これが遅れては大きな収入減になる。」
とのお話で、永井さんの意見が正しいと思われます。影響が無いというデータが多少
あった
としても、危なくてとても農家には推奨できないですね。

ハダニの方は私の専門でもありますので、考えを述べておきます。
黄色蛍光灯とハダニの発生を関連づけて考えておられるようですが、
全く関係ない問題と思います。おそらく定植時に寄生していたものが
増殖したと思います。発生初期であれば、チリカブリダニかミヤコカブリダニ
を放飼、あちこち網を張っている状態まで増えている場合は、例えばマイトコーネ
フロアブルを散布する。これはカブリダニには影響ありませんので、カブリダニ
を放した後でも先でもかまいません。
             以上です。

----- Original Message -----
From: "永井 一哉 (Nagai Kazuya)" <nagaikazuya@MX1.TIKI.NE.JP>
To: "IPM" <IPM@ml.affrc.go.jp>
Sent: Tuesday, September 30, 2003 10:42 PM
Subject: [IPM:1262] イチゴでの黄色蛍光灯


> 皆様
> しばらく、虫の仕事から離れているので、付いていけなくなっていますので、教え
てください。
>
> 先日、岡山県内の天敵利用研究会に久し振りに出席し、その時講師の方からイチゴ
でオオタバコガ
> の防除には黄色蛍光灯が良く効き、この場合は黄色蛍光灯の笠を下にして逆向きに
取り付け光量
> を減少させるとイチゴの発育に影響せずオオタバコガは防除できると、話されまし
た。しかし、
> それでは花芽分化が遅れるのではないか反論しますと、私の先々代の退職された元
野菜・花部長
> も出席されいて黄色蛍光灯はイチゴに影響が無いとのデータがありますと言われま
す。自信をな
> くして農試へ帰り、一緒に実験をした私の室のイチゴ担当の研究員に確認しますと
私と同じ
> 意見で、一番花の花芽分化が遅れ年内収量が減少した(即ち、収入減)とのことで
した。これ以外
> の黄色蛍光灯を点灯した時のイチゴでの問題点としてとハダニが大発生しました
(彼はハダニの
> 大発生でそれ以後栽培調査に対して、やる気を無くしてしまった)また、黄色蛍光
灯は、少ない光量
> (数ルクス)でも花芽分化への影響は出たと記憶しています。千葉農試にも同じ試
験成績があり、
> 総収量は減少しないが年内収量が減少するとの結果で、この場合も数ルクスの光量
であっても花芽
> 分化に影響するとありました。イチゴでの黄色蛍光灯の利用についてどう考えれば
よいのか混沌と
> してしまい、迷っています。また、どのように設置すれば良いのかわかりません。
どなたか教えて
> 頂ければ、と思います。
>
> ------------------------------------------------------
> 永井 一哉
> 郵便番号709-0861
> 岡山県赤磐郡瀬戸町瀬戸683-15
> TEL:0869-52-2921
> e-mail:nagaikazuya@mx1.tiki.ne.jp
> .....................................................
>
>