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[IPM:1405] Re: ニジュウヤホシについて 、再度教えていただきた いのですが、、
こんにちは。宮大農学部
大野です。
山下様、藤澤様、皆さん
山下さん添付の写真で、網目状の食い痕はあきらかに、ニジュウヤホシテントウだと思うのです
が、ぽっかりと空いた食痕は?ハスモンヨトウの食害あるいはカスミカメムシ(たぶん、ハスモ
ン)によるものではと思えました。
対ニジュウヤホシテントウで言い残した点がひとつ。今年、約200株のナス圃場をソルゴーで
囲っています(永井さんの報告や、京都での取り組みを参考に)。ナスで例年発生するニジュウヤ
ホシテントウの発生が極端に少なくなったように感じます(まだデータを集計していないので、中
途半端な言い方ですが)。
岡山の永井さんが、ソルゴーあるいはその株元に増えたイヌホオズキ(でしたっけ?)でニジュ
ウヤホシテントウが発生するけど、その後はあまり・・・・という話なかったですか?少し怪しい
記憶ですみません。
ソルゴーがバリアークロップ(障害作物)的な働きをしているのでしょうか?
藤澤さま
ニジュウヤホシの被害はナスではかなり目立ちますが、イチゴやインゲンでは?あまり増えない
のかという質問は、う〜ん、どなたか答えて下さい。ナス科植物が好物でしたか?
>姫路の山下です。
>先日の「ニジュウヤホシ」の件につき、宮崎大学農学部の大野さんから返事をいただきました。
>てっきりIPM・MLだと思いこみ、それに対するレスを書こうとしたら「山下個人宛」でした。
>IPM・ML用の文面で準備していましたので、
>「うーん、弱った。。。。。多分大野さんの書かれたもの(検索の結果)をみれば、
>返信に大野さんからの「私信」をコピーしてしまってかまわんだろうと、勝手に判断して書きま
す。
>大野さん、ごめんなさい。
>まず、大野さんからの「私信」です。(一部略してあります)
>
>********
>こんにちは。宮大農学部
>大野です。
>
> 山下さま
>
> ニジュウヤホシテントウの天敵は寄生蜂など何種かいるようです(久留米医大の河内さ
>んの研究論文あったと思います)。
>
>ただ、大野も200本の露地ナスをせっせと作っていますが、この害虫については天敵に
>多くを期待できないように思います。
>
> 他の農家さんも合ピレや有機リン系の農薬を散布しているのかもしれませんが(登録
>は?)、これを散布するとアザミウマの天敵であるヒメハナカメムシ類が死滅し、アザミ
>ウマの発生を促す結果となります。
>
>(中略)
>
> 露地ナスでの天敵保護については、大野和朗あるいは永井一哉の名前と露地ナスで検索
>されたら、いろいろ情報がヒットします。取り急ぎ連絡まで。
>*******
>
>ここから、山下のレスです。
>露地ナスを200本と聞いて、まいったまいったです。
>実は、僕は60本あまりしか作っていません。40メートル畝(畝幅1,35メートル)が二本
です。
>だから、最初ちらほら見かけた時に、ナスの木もまだ小さいから、
>丹念につぶして廻れば、ある程度の密度に抑えられて、そこそこ売り物になるナスが出来ていた
かもなあと言う気が
>しています。ところが、今年は定植直前から、アブラムシがオクラとナスに発生し、苗を植え付
ける時にオレート液
>剤にどぼ漬けして植えました。それで一時はしのげたのですが、しばらくすると大発生の憂き目
にあってしまいまし
>た。
>アブラムシの方に気をとられ、また田植えやらでそれどころじゃないと言うこともありました。
>ただ、アブラムシに関しては、アブラムシが汁を吸って作物にダメージを与える以上に、作物の
方が育つ勢いがあれ
>ば、何とかなるだろうという気持ちでいました。どこでどうなったか、オクラなどのアブラムシ
は、どこかえ消えて
>いなくなってしまい、ダメージから立ち直れない数本をのぞいて、いい実をつけてくれていま
す。
>だいたいの作物については、そのイメージで今までやってこれていました。
>イネの雑草害についても同様です。
>要するに作物が健康で生き生きと育つ勢いさえあれば、何とかなるものだと、、、
>(もっとも、これは、僕が家の横の直売所をメインに直売しているから言えることです
が、、、)
>ところが、ニジュウヤホシばかりは、ちょっと勝手が違うようです。
>どうもねずみ算的に増えてきます。
>あまりにひどく、葉もボロボロになってきて、樹勢も弱ってきているので、
>今日畝間に水を張り鶏糞を追肥して、ばっさり剪定しました。
>剪定しても、新葉や新しい花にニジュウヤホシが次々たかるため、あまり期待できませんが、、
>
>さて、お聞きします。
>貼付した写真の1枚目は、ナスの実に食い入ったニジュウヤホシです。
>2枚目の葉裏の黄色い卵はニジュウヤホシの卵でしょうか?
>(僕のデジカメでは、これ以上接写するとピンぼけになってしまいます。)
>写真に撮ろうと思って探したけど見つからなかったのですが、赤とオレンジと茶色の中間色の
(?)色をした卵も
>あったのです。そちらの方は、卵同士の間隔が少し開いていました。
>この卵は、見つけた時に葉っぱをちぎって葉っぱごと落とせば、卵は死ぬものでしょうか?
>それとも、手でひねりつぶさないとダメなものでしょうか?
>また、葉裏には、白っぽい色をしたニジュウヤホシの幼虫(?)がいるのですが、彼らは、葉っ
ぱを剪定して切り落
>とせば、かなりダメージを受けてくれるものでしょうか?
>
>ナスにかぎらず、葉の裏に産み付けられた卵を見るたびに、これは何の卵やろか?もしかして
「天敵(益虫)?」な
>どと思いながら、ひねりつぶしています。虫の図鑑に卵の写真もあればありがたいなとよく思う
ことがあります。
>
>
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大野和朗 (Kazuro OHNO)
〒889-2192 宮崎市学園木花台西1−1
宮崎大学農学部食料生産科学科 応用昆虫学研究室
電話 0985-58-7578(直通です)
FAX 0985-58-2884(注:番号以前と変わっています)
e-mail: ohnok@plant.miyazaki-u.ac.jp(研究室)
携帯電話:090-7922-4772
携帯メール:tenteki_4164.ohno@docomo.ne.jp
(天敵、良い虫に変更!しました)
key words:IPM, Biological Control, Insect Ecology
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