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[IPM:1534] Re: 宮大@ニカラ グアの大野で す
IPM-MLのみなさま、木村様、大野様
パナマからの通信楽しく読ませて頂きました。大変ご苦労さまでした。
「農薬の選択を誤らなければこれらの害虫はうまくコントロ−ルできます。中南米
では天敵の増殖・配布よりも、農薬の適正使用、土着の天敵の活用を重視する必要が
あると思います。」と言う意見は大事だと思います。私も、過去5年間ペルー、イン
ドネシア、ベトナムで現地の大学と共同研究しましたが、木村さんと問うような感想
を持ちました。
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埼玉県農林総合研究センター
園芸研究所 生産環境担当
根本 久
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-----Original Message-----
From: Yutaka Kimura [mailto:y-kimura@xxxxxxxxxxxxxxxxx]
Sent: Wednesday, April 20, 2005 9:20 PM
To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
Subject: [IPM:1533] Re: 宮大@ニカラグアの大野です
IPM-MLのみなさま、大野さま
ニカラグアの天敵利用の指導ご苦労様です。パナマで2年間、現場をうろついていた
木村です。
正直なところ、中南米では天敵利用の実用化はまだまだ先のことと思います。
ニカラグアでどんな天敵を増殖しているか知りませんが、現場のほ場は露地栽培が主
で日本のような完全なハウス栽培はなく、雨よけ程度だと思います。
トマトではトマトガ、コナジラミ、ハモグリバエが、ピーマンではハモグリバエ、ホ
コリダニ、ゾウムシが発生し、被害も大きいので農薬散布は不可欠だと思います。
また、流通している農薬の種類は大学では把握できていないと思います。たぶん合成
ピレスロイド剤(シペルメトリンが主)が多用されていると思います。
私のみた感じでは、アブラムシ類、ハダニ類、鱗し目類に関しては自然の天敵が多い
ようです。農薬の選択を誤らなければこれらの害虫はうまくコントロ−ルできます。
中南米では天敵の増殖・配布よりも、農薬の適正使用、土着の天敵の活用を重視する
必要があると思います。また、現場指導のための診断同定のテキスト作り、流通農薬
のテキスト作成がすぐに必要になると思います。
パナマのIPACOOP(組合庁)で、私が作成した農薬別、作物別農薬便覧、農作
物病害虫の写真集などがありますので、それを利用されるとよいと思います。その原
版のCDがパナマのJICA事務所においてありますので、そのコピーをニカラグア
のJICA事務所経由で頼むことを考えては。参考まで。
4月1日にパナマから帰国し、目下日本の生活に戻るためのリハビリ中です。日本に
は中南米の病害虫に関する資料は皆無(中南米の国でも皆無)ですので、おりを見
て、その写真などをメールに流したいと思っております。また、パナマ滞在中には、
みなさま方からいろいろご支援いただきましたことをあつくお礼申しあげます。
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木村 裕
郵便番号:631-0065
住所:奈良市鳥見町1丁目7-5
電話:0742-46-4956
E-meil : y-kimura@xxxxxxxxxxxxxxxxx