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[IPM:2136] Re: [plant-protection:0087] Re: SOM 法



勝又様
早速の反応嬉しく思いました。この件は個人の労力だけでは
無理で組織的対応が必要です。横浜の調査部が最適の部署だと
思います。SOM法を最初に導入したWorne and Gevrey (2006)の
論文まで探索された熱意に敬意を表します。多分、これからの
国際的交渉でも共通の客観的根拠としてこれが利用されるでし
ょうから、日本でも対応が必要だと思います。
皆様へ
これは全くの別件です。ついでを利用させてもらいます。今年
の夏は暑かったのですが、昆虫の異変はありませんでしたか。
過去7年間でカブトムシとクワガタ(2種)は、ここでは最少で
した。今朝、ここより数キロ離れたところの住人から
も、毎年灯火に来るのが、今年は1匹も来なかったと聞きまし
た。食性の違う2群、また地域を越えて、減少がみられるとす
れば気候条件、それも今年の猛暑が原因ではないかと思われま
す。皆様の中で、何かお気づきのことあればお知らせください
。


> 桐谷 先生
> 
> 植物防疫所で病害虫の侵入・まん延およびそれに伴う影響の
評価を行い、評価結果に基づき検疫措置を検討する部署(病害
虫危険度評価担当)に所属しております勝又 肇です。貴重な
情報ありがとうございました。
とても興奮を覚えるとともに、かなり焦りも同時に感じており
ます。世界の侵入生物に関する情報もできるだけ収集するよう
にしてきたつもりでしたが、まったく、収集できていなかった
ことを悟りました。
 早速、SOM法とはどのようなものかインターネットで検索して
みました。また、病害虫のランキングに関する論文も検索して
みましたところ、 Worne, S. P. and M. Gevrey (2006)
Modeling globalinsect pest species assemblages to
determine risk of invasion.Journal of Applied Ecology. 43:
858-867. 
を見つけました。幸い無料でpdfファイルを入手することがで
きました。
 
> 横浜植物防疫所 調査研究部
> 勝又 肇
> 
> On 2010/08/30, at 21:25, 桐谷圭治 wrote:
> 
> > 皆様
> >
>
只今、海外の農業・食糧に関する国際誌に投稿された、invasion
risk assessment
に関する論文のレフリーをしています。従来、この問題は個々
の種を対象にして専門家による意見の総括でアセスをする質的
なやり方が基本でした。
これに対し、いま世界の一部ではSelf-organizing
Map(SOM法)の導入が検討され、例えば日本に侵入の可能性を850
種(CABIの害虫世界分布情報844種)について数値によりラン
キングする方法です。すでにNZ,オーストラリア、フィンラン
ドなどで研究されています。それぞれの地域の害虫種群はラン
ダムな集合ではなく、各種の要因の総合として形成されている
ことから、同じ種群に属する地域では、ある種の害虫がある国
に分布していない場合、遅かれ早かれ侵入を受ける確率が高い
訳です。SOM法による量的リスク指数と専門家による総括の両
方のアプローチが相補的に使われる時代が近いように思われま
す。とりあえずご参考のため。
> > 
> > 
> > 
> > 桐谷圭治
> > 
> > 〒413-0231 静岡県伊東市富戸1020-292
> > 
> > ロワジール伊豆高原3-503 
> > 
> > Tel/Fax 0557-51-7885; E-mail kiritanik@xxxxxxxxx
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桐谷圭治

〒413-0231 静岡県伊東市富戸1020-292

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