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[IPM:63] セミナー報告とご案内
IPMML, tisaのみなさま
渡邊朋也@農業研究センター研究情報部です。
先日ご案内したS. Lucey博士のセミナー報告と次のセミナー案内です。
Luceyさんのいる英国のHorticulture Research Internationalはその他の試験場
同様privatise(独立法人化)されています。彼は情報技術部門のheadで
grower,extension peopleの意志決定支援に関わるソフト開発を行っています。
今回は総合的意志決定システムMORPH(Methods Of Research Practice in
Horticulture)と作物別総合辞典?HORIS(Horticulture Information System)の
紹介がメインでした。
MORPHでは,個別のモジュールたとえば気象,作物生育,土壌データベース,各種
シミュレーションモデル,グラフィック出力,などを共通のインターフェースを
もったフレームにplug-inする形を取っています。こうすることで各部分の改良が
全体の変更に及ばない,新しいシミュレーションモデルを開発したらすぐに導入
できるといったように開発とユーザーサポートの効率化を図っています。
ちなみにPest Modelsには
Codling Moth, Summer Fruit Tortrix, Pear Psyllid, Carrot Fly,Narcissus Fly
Cabage RootFly, Pollen Beetle
が入っています。
ソフトの利用者はgrowersとextension peopleですが,この場合growersは個人
の生産者というより生産法人クラスなのでしょうか。またextensionもprivatise
されていますので,より的確な予察情報サービスをだす(売る)ためにより有効
なソフトを導入するという形になっているようです。
ソフト開発にあたってgrowersとのワークショップを何度も行っているのですが,
growersからは現在のコストをいかに下げるかではなくて,ソフトを利用して消費
者の安全性志向にあった作物をどのくらい安定して供給できるかに興味があると
いう話が紹介されました。(攻めの農業か)
HORISのほうは内容は省略しますが,この中でSOLAという単語がでてきました。
Specific Off Label Approvalの略だそうです。マイナークロップなどで登録がと
れないが,きちんとした機関が調べて使ってもよいとした薬剤をこのように呼ぶ
ようですが,「自分の責任で使うこと」とされています。HORISにはそのような情
報も入っています。
Luceyさんはもともと情報部門の専門家ということで,セミナー後天敵利用の状況
等を聞きましたが,詳細はわからないということでした。ソフトの資料がご入り
用の方は私に連絡ください。
さて何度も上に書きましたが,彼の研究所も(あのロザムステッドも)含めて英
国ではすでにprivataiseされています。そこで彼と,同様な経験を持つニュージー
ランドからのSTAfellow M.Laurensonさんのお二人に
Experiences in Privatization; UK and NZ Cases
と題して講演してもらうことになりました。
またまた直前ですが
1月28日13:30〜 場所は農業研究センターつくばリサーチギャラリーオリエンテー
ションルームです
なお研究情報部セミナーの案内は
http://zoushoku.narc.affrc.go.jp/%7ekiura/seminar/seminar.html
に
リサーチギャラリーの案内は
http://gws41.trg.affrc.go.jp/index.html
にあります。
後半のご案内は害虫管理に直接関係ありませんが,お近くの方はどうぞおいでく
ださい。
渡邊 朋也 (わたなべ ともなり)
農業研究センター研究情報部
モデル開発研究室
〒305-8666
つくば市観音台3−1−1
Phone 0298-38-8986 Fax 0298-38-8551
Email: tomoya@narc.affrc.go.jp (勤務先)
ZVB04435@nifty.ne.jp (自宅)