[IPM:510] ピリマー（薬剤の効果復活がらみ）

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IPMMLのみなさん

羽曳野田中寛です。

／ピリマーは残念。ランネートなどと同じカーバメート系の薬剤ですが，
アブラムシだけに効く面白い剤だったのだけど・・・。

／アブラムシ剤，ダニ剤はしばらく使用しないと効果が復活している
ことがあります。各種新剤抵抗性のモモアカアブラムシにデスや
オルトランが効いたり，同じくミカンハダニにダニカットが効いたり，
農薬の試験の際に昔の剤をついでに試験すると，思いがけない
結果がしばしば得られます（実際の私の経験です）。だから，
少し前にピリマーもやってみようと思ったのですが，なくなるという
情報があってやめたいきさつが・・・。

／ただ，こういう効果復活は圃場によって非常に異なるんですよね。
また，連用するとすぐに効果が低下する難点があって，だから，
一般性に欠けるので，大阪府の防除指針に再掲載する，というわけに
いかない。農薬をよく知っている農家には試してみたら，という程度。

／なお，試す方法は，薬液を10リットルくらい作って（1リットルくらい
作ってハンドスプレーで），害虫がたくさんいるところにぶっかける。
無処理区云々言わなくても，すぐに結果が出ます。現在は新剤が
多いのでニーズは小さいけれど，そのうちそれらに抵抗性が発達して
どうにもならなくなった時には，やってみる値打ちがあります。

／このMLには農薬をよく知っている農家の方がたくさん参加して
いるので，ちょっとした情報として提供まで。

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田中 寛　（たなか　ひろし）
大阪府立農林技術センター病虫室
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