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[IPM:1112] アブラムシの尻振りダンス



IPM−MLのみなさん、
 苺農家の藤澤です。

今年、ムギクビレアブラムシにマミーがどうも出来にくいので観察
しているのですが、そんな中で気がついたことがあります。それが
アブラムシの尻振りダンスです。

人間が近づいた時も、お尻を振っているのですが、どうもアブラバ
チが近づいた時も振っているように思います。これってアブラムシ
がアブラバチに寄生されないように防衛しているのかなと思いまし
た。動きの悪いアブラムシや一匹だけになってしまったアブラムシ
は寄生されやすいのかな。と思ったりしています。

適度の農薬、つまり濃度の薄い農薬や、今、特定農薬で話題になっ
ている牛乳や酢なんかもアブラムシの動きを鈍くして寄生しやすい
状態をつくるのに役だつのでは? と思いました。どんな物でしょ
うかね。

昨年の春、苺の収穫も終わりの頃、午前10時にビニールハウスを
40分間ほど密閉して(ハウス内は48℃くらいになっていたと思
います)、スリップスやハダニの駆除をしてみた事があったのです
が、処理をした夕方に苺を観察すると、あっちこっちでハダニを補
食しているチリカブリダニを見つける事が出来ました。動きの鈍く
なったハダニの成虫がチリカブリダニのえさになったように感じま
した。天敵が害虫を補食しやすい環境づくりってあるような気がす
るのですが。


(静岡県三島市 藤澤 鎭生 sizuo@tokai.or.jp )