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[IPM:1144] Re: 遮光処理について



アリスタ ライフサイエンス㈱
鎌田です。

チリカブリダニの品質に疑問がある場合には、到着後ボトルを縦において
10分くらい置いておいて蓋裏を見てください。
蓋裏にわらわらうごいているようでしたら品質上は問題ありません。
ということで、斉藤様は蓋裏のチリカブリダニを観察できた=問題はないと
考えていただいて結構です。
(2,000頭ぎりぎりの奴は?といわれると厳しい部分もありますが、
実際数えるのはなかなかきつい作業です。)

気をつけていただきたいのは、ボトルを縦においておくと上に集まるチリカブリダニ
の
習性からかなり蓋裏での密度が高まり、共食いの確率も高まるということです。
チェックに10分程度でしたら特に問題はありませんが、到着後はできるだけ
ボトルを横にし、冷暗所に置いてください。

私はコレマンアブラバチやタイリクヒメハナカメムシ等のきゅうりの試験ではそれほ
ど
天敵の定着しにくさは感じておりません。
しかし、きゅうりでは殺菌剤を多用する場合が有りますのでカブリダニ等では
定着が困難な場合があるようです。(洗い流されているのではないかと
考えていますが、この辺が今後の課題かと考えております。)

まずコレマンアブラバチから始められてはいかがでしょうか?

鎌田


-----Original Message-----
From: 齊藤 美樹 [mailto:m-saito@agri.pref.hokkaido.jp]
Sent: Friday, February 14, 2003 7:29 PM
To: IPM@ml.affrc.go.jp
Subject: [IPM:1143] Re: 遮光処理について


道立農試の斉藤です。
先ほど仙台から帰ってきました。

和田さま、浜村さま、アドバイスありがとうございます。
大変参考になりました。
試験設計の参考にさせていただきます。
余力があれば(あるかな?)、UVカット下における天敵の行動も
調べてみようと思います。

私はチリカブリダニの製剤を去年はじめて使ったのですが
実は5回放飼したうち4回は
「ホントにこのボトルの中、カブリダニいるの??」という感じでした。
よく観察しながら放飼したのですが、
バーミキュライトの中には動いている姿を確認できなかったんですよね。
キャップには10頭くらい昇って来てましたが。
もちろん、納入した当日に放飼しています。

普通、内容量はそんなものなんでしょうか?
それとも輸送中の劣化・・・。

話はかわりますが、天敵とホストとの相性のことで。
昨年の天敵利用研究会で
隣に座った学生さんが(ごめんなさい、名前を失念しました)、
「きゅうりに天敵(クサカゲロウ)を放飼したけれど、あまり定着しなかった。
メロンでは効果あったんですけど・・・」
と言っていたのを思い出しました。

私も毎週、ハウス4棟のきゅうり全株について
害虫&天敵頭数の調査をしましたが
天敵(土着のも含めて)が少ないなあ、バンカーにはたくさんいるのに・・
という印象を持ちました。
もしかしたら、きゅうりは天敵が定着しにくい形なのかもしれません。

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クリーン農業部総合防除科
斉藤美樹
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