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[IPM:1242] Re: タネバエ探しています



深溝 様

 長野南信農試の桑澤と申します。
 タネバエの試験でお困りとのことで、以前、大豆のタネバエ試験でや
った方法をご紹介します。
 タネバエは大豆では、転作田などの多湿ほ場で、有機肥料などをたく
さんやった場合に多発し、発芽不良の原因となるため防除薬剤の試験を
やることがあります。
 薬剤は粒剤の播種時土壌処理か毒性の強い薬剤の粉衣処理などがある
と思いますが、多発時の効果は低く、有機物施用を控える・潅水方法な
ど耕種的な対策も必要です。

 さて、ポイントは有機物(+臭気)と水分です。大豆で試験をする場
合は、播種前の元肥に鶏糞を多量に施用しておくと成虫が臭気に誘われ
て産卵し多発します。乾燥気味の場合は潅水してやることもあります。
 なお、タネバエは年4〜5世代ほど発生し、発生・被害のピークは前
半にありますが、これからでも9月から10月頃に発生があるはずです
ので、試験は可能と思います。
 放飼する必要は無いと思います。私がやった試験も住宅地の真ん中の
畑地で、しばらく大豆など栽培していなかったほ場ですが、鶏糞を大量
に入れたら効果の判定に困るほど発生しましたので、きっとどこかから
集まってきます。
 ご参考まで
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 桑澤久仁厚  (kuwazawa kuniatsu)
 長野県南信農業試験場 病害虫土壌肥料部
  〒399-3103長野県下伊那郡高森町下市田2476
  TEL 0265-35-2240      FAX 0265-35-4887
  E-mail:kuwazawa-kuniatsu@pref.nagano.jp
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Chiemi Fukasawa <fukasawa@agri.pref.kanagawa.jp> wrote:

> noskip
> IPMML皆様
> 神奈川農総研の深澤と言います。
> いつも楽しく読者させていただいております。
> 
> さて、この場を借りて皆様にお願いしたいことがあります。
> 今、全国的にマイナー作物の農薬登録に向けての効果試験等が行われていることと思
> いますが、神奈川県でも農家さんから、経過措置申請がぼちぼち出されています。
> 
> この中の1つに、カボチャ、スイカのタネバエの防除薬剤の申請がされています。
> カボチャとスイカにタネバエ???出るの????と思ったのですが、農家さんが毎
> 年出て困っていると言われるので、とりあえず、現地を含めて9箇所試験をしたので
> すが・・・・見事玉砕でした。
> 来年までにデータを2例分集めなければならないのですが、自然発生ねらいでは不安
> があります。
> そこで、放飼を考えているのですが、何せ扱ったことがない上、タネバエ自身を持っ
> ていません。とても困っています。
> 
> 皆様にお願いですが。タネバエに関する情報をお持ちの方は教えていただけません
> か。タネバエを持っている方、持っている方を知っている方、飼育方法のポイント等
> 何でも教えてください。よろしくお願いします。
> 
> なお、IPMML情報をいただきました、大阪府立食と緑の総合技術センター田中さ
> んありがとうございました(昨日の講演もありがとうございました)。
> 
> ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
> 神奈川県農業総合研究所
> 農業環境部 深澤智恵妙
> 〒259-1204 神奈川県平塚市上吉沢1617
> Tel.0463−58−0333
> Fax.0463−58−4254
> e−mail fukasawa@agri.pref.kanagawa.jp
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