[IPM:1270] Re: イチゴでの黄色蛍光灯

[嶽本 弘之<takemoto@farc.pref.fukuoka.jp>]

福岡農総試・病害虫部の嶽本です。

永井さんのメールに福岡農総試が疑問符付きで
出てきましたので、筆をとっています。

品種によっては、黄色蛍光灯のイチゴの花芽分化へ
大きな影響があります。
福岡県の主要品種の’とよのか’や’あまおう’
は１〜２ルックスでも電照効果が発現してしまいます。
本圃から黄色蛍光灯を点灯した場合、一番花には
影響しませんが（花芽の分化を確認してから
定植しますので）、二番花が大幅に遅れて
しまいます。

そのため、福岡県では黄色蛍光灯を外側に
向けて設置する方法を検討しています。
この方法では遮光板付きの蛍光灯（松下電器
が販売しています）を用いると、理論的には
ハウス内が0.5ルックス程度になり、ハウス
全体が２ルックス以上の光のベールに
覆われる状態になります。

品種により黄色蛍光灯の電照効果は異なる
と思われますので、安易な導入は避け、
品種の特性を確認した後に、適切な方法で
設置する必要があると思われます。