[IPM:1279] ショクガタマバエと黄色 蛍光灯に関して

[abejun@affrc.go.jp]

皆様

　近畿中国四国農業研究センター野菜部で特別研究員をしております安部順一朗です。
　昨年まで、九州大学　農学部　昆虫学教室にて、湯川淳一教授の下で、ショクガタマバエの
生態、捕食性タマバエ類の分類を研究しておりました。


 >　　$$$ はい。藤沢さんのショクタマに返事がないのは，たぶん
 >　　この件，誰もわからないということでしょう。

　ここ数日、出張のため、高知県に行っておりましたため、お返事するのが遅れてしまいました。
申し訳ありません。


　さて、さっそくですが、[IPM:1271]の藤澤さんのご質問にお答えします。

 >　　ショクガタマバエは、黄色蛍光灯でも影響があるのでしょうか？

　黄色蛍光灯は、ショクガタマバエの交尾、産卵行動に多少の影響を与えるかもしれませんが、
重大な問題にはならないと考えております。と申しますのも、前述の高知出張の際、ショクガ
タマバエのバンカーを導入しているナスのハウスを調査したのですが、そのハウスでは、
ショクガタマバエの放飼場所=バンカーのすぐ側に、黄色蛍光灯が設置されておりました。
　黄色蛍光灯は終夜点灯されているとのことでしたが、バンカー上のアブラムシコロニーには、
ショクガタマバエの卵が数多く産卵されておりました。このことから、黄色蛍光灯は、ショクガ
タマバエの行動に致命的な影響を与えることはないと考えております。
　ただし、そのハウスの黄色蛍光灯は、笠を下向きにして逆さに設置されているものでしたので、
光量は減少しています。光量が多くなった場合は、ショクガタマバエの行動が攪乱される可能性
があります。

　厳密な実験等は行っておりませんが、これらのことから現時点では問題ないと考えております。
　参考までに。