アリスタの和田哲夫です。今日は天敵利用研究会が広島で開かれていて関係者はかなりそちらに出席しているので唐沢さんのメールを読んでいる人は少ないかもしれませんが、メーカーというか供給者として、かつこれまでの経験年数からのアドヴァイスとして書きます。3月下旬、4月下旬であればタイミングとしては申し分ありません。ただマミーが見られないというコメントはよく聞きます。唐沢さんのコメントに対しては、放飼して2週間成虫が増えなかったようだ というのは気分的なものではないかと思います。もちろんホストフィーディングという体液摂取があったのかもしれませんが。黒いマミーが見あたらない理由はいくつかあります。(これは別に唐沢さんのケースをいっているわけではないのでお気を悪くされないようにおねがいします)1.コナジラミの種類がシルバーリーフであった場合。(それでも若干は寄生されますがマミーの色は薄茶色)2.コナジラミの密度が低く、マミーもかなり長い時間探さないと見つからない。(このケースはよくあり慣れている人が見ないと見落としがあることはしばしば。3.葉掻き作業が行われているため黒くなりつつあるマミーが捨てられてしまう。4.気温が低くマミーが黒化するのに30日以上かかる。(これと3.が一緒になるとマミーはハウス内では見れない)5.メーカーの製品が悪い。6.マミーができる前に農薬撒布に切り替えてしまう。 などなどです。私として考えられる可能性の高いのは3、4および2かなと思いますがご意見賜りたく。気温が高いほど黒化への時間は早まります。これは天敵利用の基礎知識という本のなかにグラフがあるので参照してください。夏場ではマミーだらけということはしばしば見られます。ただよくいうのですが、マミーもさなぎも少ないほうがいいのです。天敵利用、生物防除の目的は害虫による被害を低減することです。唐沢さんのハウスではすす病がおこったのでしょうか?コメントおねがいします。和田哲夫長野@唐沢です。450坪のハウス温室でトマト栽培をしています。今年3月末から5月上旬に掛けて2回ツヤコバチの放飼を試みました。1回目は、3月18日から1週間ごとに1回60カード/反を3回2回目は、4月25日から1回目と同じく3回最低気温:15℃ 最高気温:26℃です。農薬は1回目の放飼の29日前に1回モスピラン150g/300Lを散布のみ、殺菌剤は使っていません。3月20日頃よりカードにツヤコバチが見え始め飛んで行くのも確認出来ましたが幾日経っても黒いマミーは出来ませんでした。2回目の放飼でも同じく現れませんでした。コナジラミの成虫を始め幼虫や蛹はよく葉裏にいました。ただ、放飼して2週間ほどはコナジラミの成虫が増えていなかったように思います。ツヤコバチが卵を産み付けて黒くなるマミーが出来ないのは何故でしょうか?。3年前にも1度4月末から5月に掛け試みた時も同じ様に黒いマミーは現れません。放飼する環境や、季節に問題があるんでしょうか?メーカーと相談しながら放飼したんですが黒いマミーが出来ない理由はメーカーも分からない状態です。生産者としては高い金を払って結果(コナジラミの成虫が多少増えない時期があった)が思ったより現れないので今後の使用について二の足を踏んでしまう感があります。**************************************
長野県上伊那郡箕輪町中箕輪1989
唐澤 金実
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