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[IPM:2029] RE藤澤IPM:2028Re塩トマト



藤澤さん,IPMMLさん

田中寛@大阪環農水総研です。

『塩トマト』は土壌水分を減少させるのと似た状態にして,
トマトの糖度を上昇させるテクニックと思われます。
大阪でも,糖度の高いトマトを作る農家が
『枯れるか枯れないかの限界で栽培する』と言ったことをよく覚えています。
やや大げさな言い方とはいえ,各種果実生産の糖度上昇テクニックのカギを
よく表現していると思います。ただし,根が褐変するまでECを上げると,
トマト自体がダメージを受けるでしょうね。

青枯病に詳しいうちのグループの中曽根渡さんによると,
(1)ナスやトマトでは通常4ケタ/g(土壌)の青枯病菌がいると発病し,
養液栽培では3ケタ/gの,より低密度で発病する,
(2)(実証していないからわからないが,たぶん)EC=9程度では
青枯病菌の活動を抑制できないだろう,とのことでした。

栽培に手を染めて,病害防除も実際にはじめると,
虫害と病害と生理障害の間の同じ点,異なる点,が見えてきて,
なかなか面白いですね。

-----Original Message-----
From: Shizuo FUJISAWA [mailto:sizuo@xxxxxxxxxxx]
Sent: Monday, August 17, 2009 10:46 PM
To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
Subject: [IPM:2028] Re: RE藤澤IPM:2026Re水ナス

田中さん、ありがとうございます。
 苺農家の藤澤です

ナスやトマトにとって、青枯は重要な病気だったのですね。
そこで、面白い話を聞いたのですが。
自分の近くの農家に、塩トマトを栽培している農家が何人かいます。
ECを9位まで上げるために、塩を使って養液栽培をしています。
塩トマトの場合、塩で青枯病が回避出来ていたりするのでは?
塩で上げたEC9でも、根は白いのだそうです。

作物や、その品種特性が分かってくると、今までとは違うテクニックが
生まれてくるのかな? と思いました。

自分は、昔ながらの苺栽培をしているのですが、驚くことが多いです。

( 静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生  )