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[IPM:2047] RE藤澤IPM:2046発病限界点



藤澤さん,IPMMLさん

田中寛@大阪環農水総研です。

> 発病の限界点がどこにあるのか? 数字で知る事が出来たり、環境の差もあり

(1).ナスやトマトの青枯病の場合は,他の要因の影響が相対的に小さいため,
土壌の菌密度と発病の相関が高い。
(2).イチゴの炭疽病の場合は,他の要因の影響が相対的に大きいため,
土壌の菌密度と発病の相関が低い。
(3).(1)と(2)の結果,青枯病では発病限界点を示せる(予報が当たりやすい)が,
炭疽病では発病限界点を示せない(予報が当たりにくい)。

このように言ってよいかと思います。

> もしかして青柄病菌や炭そ病菌は、たいした病害虫ではないのではありませんか?

私は深刻なイチゴの炭疽病に出くわしたことがなく,
実感としてよくわからないので,コメントしませんが,
ナスやトマトの青枯病は自分のハウスでも被害が出るし,
農家の圃場で畑1枚が全滅した事例を何回も見ています。
ナスが連作できない大きな原因のひとつは青枯病です。

> 4ケタ/g(土壌)以下に保つことは、それほどたいした事がないかも?

栽培中に菌の増殖を抑制する(4ケタ/g以下に保つ)ことは実際上困難です。
だから,露地栽培では毎年異なる畑に定植し,施設栽培では湛水除塩も兼ねた
夏期の湛水蒸し込みを行って,菌密度の低い土壌に定植します。

> 自分としては、二つの病害がハダニ程度の害虫・病害なのだろうと思いました。

それぞれの畑でなにが重要な病害虫は異なると思います。