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[IPM:302] Re: オンシツコナジラミ増えてま
- To: <IPM@affrc.go.jp>
- Subject: [IPM:302] Re: オンシツコナジラミ増えてま
- From: "Toshio Masuda" <en-envir@gnoc2.comminet.or.jp>
- Date: Thu, 26 Oct 2000 18:00:36 +0900
- Delivered-To: tenteki-ipm@tenteki.cgk2.affrc.go.jp
- References: <20001024012333.AAA19259@mx3.ttcn.ne.jp@snz-aa213.ppp.ttcn.ne.jp>
- Reply-To: IPM@affrc.go.jp
加藤さま,皆さま
宮城園試,増田です。
ここのところ,出張やらお祭り(県の農業祭りのようなもの)の準備などで自分の席
に座っていないことが多く,遅くなってすみません。
加藤さんの質問です。
> もう一つ聞きたいのですが、水道水を使ってボトキラーを溶かしていますが、この
場合塩素が、三島市の場合
> 冬で0.3ppm程度入っています。バチルス菌が、塩素で多少死んでしまうのが、心配
です。
> 置き水をしたいのですが、厳寒期では、凍る可能性があってやりずらいのですが。
おそらく,水道水でもほとんど心配はないと思います。
ボトキラーは常温保存ができると言うことなので(ウチの病理担当から聞きまし
た),製剤には芽胞の状態で入っていると思われます。
そうなると,少々の塩素は関係ないと言っていいでしょう。
散布してしまったら,塩素はすぐに飛ぶので細菌の繁殖にも問題なかろうと思いま
す。
> あとボトキラーに限っては、散布後にフィルターを洗浄しないとものすごく目詰ま
りします。
> 他の殺菌剤は、そんなこともないのですが。なんででしょう?
> 現状は、2000倍で週1回散布しています。
微生物農薬の中には溶けにくいものが多くあるようです。
BT剤でも溶けにくいものがあります。
この細菌の特徴なのかもしれません。
あるいは,増量剤として含まれる成分の可能性もあります。
昆虫病原糸状菌製剤の水和剤タイプのものは一般に溶けにくく,使用する際はあらか
じめ少量の水で溶かしてから(散布何時間か前に),散布直前に使用濃度に希釈する
という方法を採っていますが(胞子が水を吸収し発芽を促進してやることで感染しや
すくなる),この方法は細菌の製剤には使えないかもしれません。
おそらく芽胞は,糸状菌よりも速やかに発芽すると考えられるので,散布直前の調製
いいのだと思います。
そうなると,所定の水に少しずつ溶かし込んでやるしか方法はないように思います。
ちなみに,ウチでは溶けにくい薬剤の場合,使用する剤を計ってからビニール袋に入
れ,希釈用の水をその袋に少し入れて,口をしっかりおさえて思い切りシェイクし,
希釈用の水に戻すという方法を採っています。
割と有効です。
ただ,ボトキラーにも使えるかどうかは不明ですが・・・。
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増田 俊雄
宮城県園芸試験場環境部
en-envir@sh.comminet.or.jp
TEL:022-383-8132 FAX:022-383-9907
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