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[IPM:718] Re:ジャンボタニシは撲滅するほかないのかな?



Title: 小沢さん、鈴木さん、IPMMLの皆さんへ

>小沢さん、鈴木さん、IPMMLの皆さんへ

姫路の山下で、HP「除草剤を使わない稲作り」の世話人をやっています.

3年程前、「おらが田んぼでも、除草剤に頼らない稲作りはできそうか?」のシンポジウムをやりました.その記録集(売り切れ)に、ジャンボタニシについてでていますので、コピーして、送ります.ちょっと長いけど、読んでみてください.

 

山下様 興味深い記事ありがとうございました。

 

静岡でも、焼津市など広範囲にジャンボがいて農家も慣れっこになっている地域では、田植え後貝を全部拾わないで少し残しておくことで除草効果をねらっている方もいます。貝がいる田んぼはヒエがほとんど生えないので、たしかに除草剤代わりになっているようですし、稲の無効分けつを食ってくれるので稲にとってもいいのではとも思います。我々も、静岡での一般的な稚苗植えでは、田植え後2週間だけ水と貝の管理をしておけばあとは益虫(貝)、というスタンスでいます。ただし、これはあくまで撲滅が不可能な既発生地域でのことで、全く新たに発生が見られた場合はとりあえず根絶作戦を実施してきました。静岡での事例では、1〜2枚だけの田で発生が止まっている段階なら根絶できましたが(石灰窒素100㎏/10a施用)、すでにヘクタール単位で広がった場合はだめでした。つまり、既発生地域では貝の個体群管理を、新発生地では根絶を、という2段構えの指導をしてきました。

なお、九州ではたん水直播が増えている(増やしたい?)そうでこの場合は被害は深刻です。現在、旧九州農試中心にプロジェクト研究をすすめていて、多くの成果が出ているようです(近年、学会でも第2次ジャンボブームかと思われるほど発表が増えています)。

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