[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[IPM:1828] Re: オオタバコガ



藤澤様・皆様

東海物産の浜村です。
皆様お忙しいようですので、また私が(ひまそうに見えるかも)書きます。

前のメールにありました、いつまでトラップに入るかですが、オオタバコガはタバコガ

より1カ月遅くまで入るようで、11月中は入ると思います。送ると言ってあった文献に
そのあたりも出ているのですが、まだ送っていません。
(藤澤さんの住所が判りません。三島市の番地を教えて下さい)

コマユバチについて
以前プロジェクト研究をした折、寄生蜂の調査もしたことを思い出して、成果集を開いて
見ました。四国農試の方々(高篠さんが中心)がやられていまして、ギンケハラボソコマユバチ
という幼虫寄生蜂が有望と述べています。アオムシコマユバチとは種類が違います。簡単に
見つかるものかどうかは、私には判りません。

蛹は土の中か?
オオタバコガとヨトウムシは土中で蛹化しますが、ウワバはモンシロチョウと同じで、植物体上
などで蛹になります。オオタバコガの幼虫で今頃育っているものは、蛹が休眠状態で、翌春
まで土の中にいます。

フェロモン剤と黄色灯は似てる?
虫を一匹も殺さず、密度を下げること、クリーンで他の防除法と併用できること、防除効果の
判定が難しいなど、似ている点は多いですが、原理は大いに違います。フェロモン剤の交信撹乱
は前に書いたように処女雌が交尾できないようにする一点。黄色灯の効果は元々果樹などの山から
飛んでくるヤガ(熟した果実を夜に飛来して吸汁する)の眼を明適応状態にして、吸汁活動を
止めさせることで、有効なことは判っていました。その原理を拡大して今では、そこで生活している
害虫にも利用しようと研究されています。考えられる効果としては、明るいことで、交尾、産卵活動が
抑制されるのではないか、よそから飛んでくる害虫に対して忌避作用があるのではないかといった
ことですが、その反応は害虫の種類によってもかなり違うようですし、まだまだ研究途上の感じです。
イチゴは短日を感じて花芽分化する植物ですから、その面の心配もあるのでしょう。
なお、最近は広い面積を1灯でカバーするランプが販売されていますので(当社でもエコイエローという
商品を売っています)、黄色蛍光灯の場合は、蛍光灯と入れた方が良いと思います。
では、では。

----- Original Message ----- From: "Shizuo FUJISAWA" <sizuo@xxxxxxxxxxx>
To: <IPM@xxxxxxxxxxxxxx>
Sent: Saturday, September 30, 2006 11:54 PM
Subject: [IPM:1827] Re: オオタバコガ



IPM-MLの皆様
 苺農家の藤澤です

オオタバコガの事をより多く知りたいと思います。
そこで、教えていただきたいことがあります。

1つ、コマユバチの事。
今年の夏、娘(小3)の観測でモンシロチョウの幼虫を捕まえて来たのですが、
意外と見つからず、やっと見つけ観察していると3匹の内1匹は蛹にならず、
コマユバチが発生しました。
そこで、オオタバコガのコマユバチも簡単に見つかるものでしょうか?
最終齢に近いオオタバコガでコマユバチが見つかるのでしょうか?
そうなると土の中?

2つ、オオタバコガやヨトウ、ウワバって、蛹は、土の中にあると考えて良いのでしょうか?
幼虫は、最後には土の中にいる?


(静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生 sizuo@xxxxxxxxxxx)