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[IPM:1923] 報告:浜村さんへ



浜村さん、MLの皆さん、こんにちは。神奈川の関塚です。

2月に浜村さんへ来ていただき、勉強会を開催しましたが、その後の経過報告です。
ほとんど私信ではありますが、天敵関係なので情報共有と言うことでMLを利用させて
いただきます。

私の知っている範囲で、この春、チリカブリダニの利用はバラ3件、カーネーション1件です。
いずれも2月の勉強会の出席者です。
私の担当地域では、バラ2件、カーネーション1件なので、以下はそれが中心となります。

私がメインターゲットとしたのは、2月の勉強会でも「使い始めた」と言っていた方で、
栽培様式はアーチング(当然、養液耕)です。
昨秋頃から影響表などを渡し、準備を進めていました。
その方は温室が3棟ありますが、そのうち1棟で始めました。
最初の導入は1月17日です。その時点でツボ状のハダニ発生が2ヶ所に増えており、
やや不安を抱えたスタートでした。不安は的中し、1月末には同化専用枝だけでなく、
収穫部位まで繁殖してしまいました。そこでダニサラバを散布したのが、2月の勉強
会の直前です。
その時のダニサラバが効きすぎて、ハダニがほぼ全滅してしまい、チリも当然の如く
居なくなってしまいました。

その一ヶ月ほど後にハダニの復活とともにチリも散見するようになりました。
それ以降、チリをたまに追加しつつ5月中旬までチリ&ハダニの共存状態が続きました。
今年は雨が多いせいか、ボト&うどんこが多く、殺菌剤を使用する事が多かったのですが、
その影響もあるのかハダニ全滅には到りませんでした。
そこで梅雨前に一旦クリーニングしようと言うことでコロマイトで両方全滅させました。
梅雨の間に発生を見ながら追加放飼しよう、という事になっていますが、今のところ、
ほとんど発生が見られず、他の温室に放飼するついでにお零れをパラパラぐらいで済んでいます。
(つまり、結局3棟ともチリ導入になった)


他のバラ生産者もう一人は2月の勉強会から導入を始めました。
こちらは準備(薬剤選定)が済んでいなかったので、ちょっと時間を置いて導入しています。
それ程発生する前(薬剤でかなり叩いた後)に導入したので、ハダニもチリもほとんど見かけな
いレベルです。
こちらはハダニを発見する前に、1月に1回と言う具合で定期的に導入しています。
3-6月頭までは、チリのみで済んだそうです。



どちらの生産者もかなり気に入ったようで、来年以降も使う気で居るようです。
放飼のタイミングも概ねつかめたように感じています。


頭が痛いのはカーネーションの方です。
6条植えでネットが3段とか入っているので、チリやハダニの観察が困難という
低レベルな悩みなんですが、、、(苦笑)
2回ほど導入したのですが、効果がイマイチよくわかりません。
5月に最大需要期があるので、他の時期を想定した方が良い気もします。
夏の感想期に使えれば一番なのですが、、、


以上、簡単ではありますが御報告まで。


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  関塚 知己(Sekizuka Tomoki) 
  e-mail : sekizuka@xxxxxxxxxxxxxx
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