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[IPM:2202] 意識しないバンカー植物



皆様
明けましておめでとうございます。久し振りにIPMネットが開かれたようです。バンカー植物は、普通われわれが意識しない形で機能している事があると思います。一例をあげますと、イネーコサラグモ―サトイモーハスモンヨトウという組み合わせです。水田で育ったコサラグモは休閑田や畦畔で越冬し、5月末バルーニングで畑地のサトイモ畑にも移動します。ここで生まれたハスモンヨトウの孵化幼虫集団を攻撃、高率の死亡率をもたらす結果、ハスモンヨトウの発生は抑圧されます。梅雨が明けて畑地が生息に不適になるとコサラグモは水田に移動します。サトイモのハスモンヨトウは途端に生存率が上がり、秋口に大発生します。俗に[空梅雨の年はハスモンヨトウが大発生する」といわれています。2010
年の高温の夏もこの傾向があったのではないでしょうか。

桐谷圭治
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