[IPM:310] Re 加藤291・・・天敵IPMは農薬を組み込んでいます

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加藤さん，加藤さんに紹介された農家のみなさん，IPMMLのみなさん

羽曳野田中寛です。

At 10:27 00/10/24 +0900, 加藤291 wrote:
>１．まず参加について・・・以下のような質問があって・・・

> > 当然、今後の病害虫防除にとっては最も重要なテーマであることは認めます。
>しかしながら、その会の目指す方向によって大きく左右されます。
> > 私は、農薬はどちらかというと肯定派です。現在使用しているものを、すぐに
>無くすることは不可能です。よって、正しい知識の普及や研究を進める中で
>減農薬を目指す考えです。つまり、農薬を正面から取り組んで、天敵防除を
>研究するなら賛成です。
> > そのような組織が活動することには賛成です。いろいろな角度から取り組む
>ことが大切です。
$$$ 農薬は「植物薬」です。植物のための医薬であって，必要な時に必要な
だけ上手に使う。天敵もその他の資材も同じく，（ただし，なかなか思い通りに
使えない）医薬です。害虫担当者・研究者は植物の医者です。昔も今も，
医薬なしには医者はやっていけません。ホントは，魔術が使えればどんなに
いいだろうと，ひそかに思ってはいますけどね・・・（笑）。

$$$ 天敵カルテは「天敵を利用したIPM（総合的有害動植物防除）のための
統合支援システム」です。上の発言の2節目「> 私は農薬は・・・研究するなら
賛成です」は，そのまま天敵カルテのポリシーとして使わせていただきたい
くらい・・・。農薬も天敵もその他の資材も組み合わせてできるだけ上手に使い，
ムダを省き，病害虫をうまくだまして，よい作物を収穫する，ことが究極の
目的です。これは現在の害虫担当者・研究者の基本的了解事項と言って
よいでしょう。天敵カルテはそのための舞台提供を目指している，とお伝え
くださると嬉しいです。

$$$ 詳しくは天敵カルテ：http://tenteki.cgk.affrc.go.jp/ の「ユーザのみなさん，
天敵カルテへようこそ」をご紹介ください。難しい書き方はしていないつもりです。
なお，現在のHPは非常に不親切です（笑）。サイファーズ（cyber farmers）の
みなさんに自由にいじってもらえると，もっともっと嬉しいのですが・・・。

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田中 寛　（たなか　ひろし）
大阪府立農林技術センター病虫室（主任研究員）
（兼）大阪府立大学連携大学院（客員教授）
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