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[IPM:658] 廃油は粘着くんに効くか?




----- Original Message -----
From: <hiroshi-habikino.tanaka@nifty.ne.jp>
To: <IPM@ml.affrc.go.jp>
Sent: Monday, March 26, 2001 5:33 PM
Subject: [IPM:652] Re 山下 648Reアブラムシオレート粘着くん廃油


田中さん、IPMMLのみなさん
>
> >ある方のお便りで、「食用油の廃油を、田植え前の畦に潜んでいる
> >イネミズゾウムシに散布してみる」というのがありました。「だめで
> >もともと」ということでしょう。
> $$$ 日本農業が世界に誇る技術のひとつに,ウンカの注油駆除法が
> あります。江戸時代に始まったもので,当初は鯨油,その後灯油を
> 使い,田んぼに水を張って油を薄く流し,稲をたたいてウンカを
> 払い落とし,水面に落ちたウンカが溺れ死ぬ,というものです。
> イネミズゾウムシにも効くでしょう。油は虫の気門を塞ぐ効果があり,
> マシン油乳剤やオレート液剤や粘着くんは,いわば注油駆除法の
> 子孫というわけです。
>
> $$$ ただし・・・!,現代では油を田んぼに流すと,下流から苦情が来る
> こと請け合いで(とくにその地域の農家が一斉にやると凄いことになる),
> また,BODやCODという言葉を聞かれたことがあるでしょうけど,非常に
> 大きい有機汚濁源になります(油は下水に流さず固めて捨てよ,という
> 運動もあります)。環境にモノを放出することは,量が多くなれば何にせよ
> 問題になるというわけで,つくづく難しいものだと思いますね。
>

イネミズゾウムシなどの大きさになると、粘着くんなど、効かないだろうなと思いつ
つ、前回の質問したのですが、大きさの問題じゃなく、彼らは、畦草の影に潜んでい
るで
しょうから、ダメージを受けるほど(被膜を張るほど)散布するのが難しいということ
なんですね。
それは、廃油にしても同じことで、それをやろうとすれば、莫大な量の廃油をまかね
ば
ならないのかもしれませんね。

ちょっと余談です。
除草剤に頼らない稲つくりの世界で、滋賀県の西藤さんが「天祥米の糧」という意匠
で、抑草用の肥料を開発しました。米ぬかと大豆粕をペレットにしたもので、それ
を、田
植え直後に10アールあたり200キロ散布することによって、雑草を抑えるという
技術です。
かなり効果があり、すぐれた発想(技術)と僕は、思っていました。地下水の汚染とい
う
ことについても、それによって、水持ちがとてもよくなり、年によっては、梅雨の時
の
雨だけで充分というくらいになりますので、さほど問題にするほどのことではない
と、
僕は、今のところ思っています。
(詳しくは、僕らのHPの「資料室」に、西藤さんの文章を掲載していますので、それ
をご覧ください)


ところが、ここからが問題なのですが、その西藤さん、
抑草効果(商品効果)を高めるため、ペレットの原料に、椿油の絞り粕を、去年から、
添加したのです。
使った方の一人に、感想を聞いてみたところ、「皆殺し」の世界だったそうです。
オタマジャクシも、豊年エビも、ミジンコも、、、みーんなみーんないなくなってし
まっ
たそうです。
いやいや、「除草剤を使わない稲つくり」の世界でも、いろいろあります。

P.S 田中さんのお便りなど、「ウンカの注油駆除法」「イネミズゾウムシ」のくだ
り、僕らのHPに転載させていただきますので、ご了解ください。

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ホームページ「除草剤を使わない稲つくり」
の世話人「やまちゃん」こと、山下正範

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Eメール yamatyan@jeans.ocn.ne.jp
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