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[IPM:1078] Re: 減農薬栽培と天敵保護
IPM−MLの皆様
中央農研の矢野です。石塚さんの指摘にコメントします。これは、確か長野の北村さ
んの講演で問題になったことで、私もコメントしました。確かに農薬の散布回数や薬
剤数を減らすことが目的になると、スペクトラムの広い残効の長い薬剤を使う方が便
利です。しかしこれは手段と目的を取り違えた論理だと思います。農薬の散布回数を
減らすのは、本来、環境への負荷を軽減するための手段なのです。それ自体が目的に
なるからこのようなことになるのであって、むしろ環境への影響などを直接評価し
て、それを軽減するのが目的になるべきだと思います。このような分野は環境中の生
物への影響や環境中の農薬の動態を扱う分野で、ecotoxicologyとも呼ばれます。日
本では遅れている分野ですが、今後はより重視するべきだと思います。それから現在
の減農薬は環境への化学的負荷軽減よりは省力化がかなり目的となっているようにも
思います。
> IPM−MLの皆さん
> 石塚@日植防です。
>
> 先月当協会主催のシンポジウム「防除体系を考える」の際
> こんな話題がのぼりました。 講演の中だったか、夜の部
> だったかは忘れましたが...
> ご意見を頂けますと幸いです。
>
> 減農薬を進めていくと、その圃場全体の防除圧が下がり
> それまで問題にしていなかった病害虫が出てくると言う
> 話の続編でです。
> 農薬の散布回数や薬剤数を減らすことがかなり大きな
> 目標として掲げている地域・産地が増えているが、それを
> 現場で実際に進めていくためには、IPM向けの農薬では
> まかなえきれずむしろ殺虫スペクトルの広い、しかも残効
> の長い剤を使う方向へシフトしていくのではないか?
> そうなると、害虫も含め周辺の天敵もかなりのダメージを
> 受けるようになるのではないかと言うことです。
> 持続的な天敵を保護していく農法とはかけ離れていくのでは
> ないかと言う指摘です。
> 特異的な(スペクトルの狭い)剤を使うと対処療法的に使う事
> になる場合があるでしょうから。
>
> まあ「IPM」のレベルが低い段階での話かも知れませんが
> 現場としてはこんな時期をしばらく経過しないと、到達点には
> 達せないのでしょうね。
>
>