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[IPM:1476] Re: スパイカル(ミヤコカブ リダニ)が大活躍



藤澤、赤野、大野様

 埼玉農総研・根本と申します。
 藤澤さんの熱心な観察には何時も敬服しています。早速QuickTimeをダウンロード
しました。
 ところで、3人のやりとりを、見ていて大変参考になりました。「スパイカルは、
ハダニの成虫が発見した時に放飼しても手遅れのような気がしました。」という赤野
さんのご意見には私も賛成です。ミヤコカブリダニはハダニが殆ど見えない状態で処
理(プリデーター・イン・ファースト:捕食者が先)する天敵と考えています。ミヤ
コカブリダニは、ハダニがいなくても花粉を餌に生きていくことができ、ハダニが増
えてからでは追いつかず被害が出ることを経験しています。また、ハダニの密度が高
いとハダニは、カブリダニを攻撃するようです。従って、藤澤さんのように、ハダニ
密度が高い時にはマイトコーネ等を処理することも大事なことだと思います。赤野さ
ん、藤澤さんご両人ともご自分で観察され、その結果を基に判断して行動されてい
て、大変すばらしいと思います。このメーリングリストが、藤澤さんと赤野さんのよ
うな、生産者どうしの情報交換の場としても発展していくと、すばらしいと感じてい
ます。今後とも宜しくお願いします。

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 365−0031 埼玉県久喜市六万部91
   埼玉県農林総合研究センター
    生物機能担当 根本 久
        TEL:0480-21-2095(直通)
    nemotoh@tcat.ne.jp
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-----Original Message-----
From: akano seiichirou [mailto:akano@pop17.odn.ne.jp]
Sent: Thursday, December 23, 2004 8:54 PM
To: IPM@ml.affrc.go.jp
Subject: [IPM:1473] Re: スパイカル(ミヤコカブリダニ)が大活躍

大野様、藤澤様お世話になります。

個人的には、高齢者には観察して密度を調査して放飼を決定するというのは厳しい
と思っております。

> ちょっとしたコツというかタイミングを教えて下さい。

[経験談]
多分、スパイカルは、ハダニの成虫が発見した時には、放飼しても手遅れのような気
がしました。
特に今年みたいな11月12月の暖かい冬となると、、(九州に限ってですか
ね?!)

スパイカルを購入した時点では、ミヤコが若いとハダニの成虫を捕食してくれないと
思いました。
しかし、卵にはよく寄り付きます。成虫したミヤコは、ハダニを食べているのはよく
見ますが、、、、
結論は、ハダニの密度は0に近い状態ならミヤコは抑制力があると思いました。予防
効果として良いなって感じです。
苺では、葉の展開が早くミヤコは、チリに比べて新葉への移動が遅いので、摘葉が少
ない作物には
すごく利用価値が高い作物だなというのが実感でした。#果樹には向いてる?!
あと、チリカブリに比べ餌がなくとも残存性は高いのは評価できます。

即効性を求めるなら、スパイカルの購入本数を増やしたり、1週間間隔で連続放飼が
いいのかも?

>  ハダニの初期発生の確認はやはり農家には難しいでしょうか?どうしても密度が
多いところでしか気がつかないた
> め、天敵の放飼が遅れるというのが現実でしょうか?

まだまだ失敗だらけなのですが、正直おっしゃる通りです。
うちの地域でも、失敗だらけでなかなか生産者に天敵導入が広がらないのが実情で
す。
経営+安全安心な作物と考えると大野さんのおっしゃる方法がベターだと認識してい
ます。