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[IPM:1784] Re: RE永井 IPM:1781ナスのソルゴ巻の ニジュウヤホ シテントウ解決法
田中様、藤澤様、みなさん
最初に、田中さんへ
ソルゴーとハスモンヨトウの続きです。
「(4)笠岡ではソルガムの穂を食べにスズメが寄ってきて、
ついでにハスモンヨトウを食べてくれるとの話があります。
$$$ (3)と同じパターンですね・・・スズメはクモに比べて格段の
日和見主義の浮気者で,思惑はずれが多発するし,
検証に手がかかるのも難点ですが・・・(笑)。
ちなみに手元に詳しいデータのある2003年貝塚では,
ハスモンヨトウは8月上旬と9月中旬に多発し,
ソルゴの穂が多かった9月は防除が必要なレベルでした。」以上、田中さん。
笠岡では、ハスモンヨトウの被害が出ている株に鳥の糞(スズメの糞かどうかは知ら
ない)が着いているのをよく見掛けました。他にソルガムに付着したアブラムシの甘
露にスズメバチが集まって、スズメバチがハスモンを捕食していたとの話もありま
す。
これらはさておき、笠岡では8月中旬までアプロードとDDVP(1〜2回)以外に
殺虫剤を散布していなかったことと、「ソルガムの株元付近などナスと競合しない所
の雑草は、天敵の温存場所にもなります。雑草の全てが害草ではないので、農作業の
邪魔にならない限り、できるだけ除草しないように。」と言って農家に除草を控えて
もらっていたので、クモや寄生蜂などの天敵密度が高く保たれ、ハスモンヨトウの密
度が慣行防除より低く維持されていたのかもしれません。その後8月下旬〜9月上旬
にチャノホコリダニとミナミキイロを対象にコテツを散布しますので、ハスモンも同
時防除されて被害がなかった、というのが妥当なところと思います。この頃、どうす
ればナスのIPMを普及できるかばかりを考えていて、経験と直感を頼りに現地指導
に専念していましたので、調査や試験は殆ど行っていません。[ナスのソルゴ巻]につ
いて、真偽の検証が必要なところは多く残っていると思います。
藤澤さんのご質問の
「ナミテントウやナナホシテントウは、テントウムシダマシ類の卵や幼虫を捕食しま
すか?」ですが、飼育容器内で強制的に与えると食べるかもしれませんが、試験した
ことは無いので分かりません。しかし、野外でテントウムシ類がそれらを食べている
のを見たことがないので、利用は難しいと私は思います。
それでは、失礼いたします。