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[IPM:2032] Re: 4 ケタ/g(土壌)



藤澤様

拙文をお読みいただき、有り難うございました。

抵抗性品種でも、免疫タイプのものであればウイルスの感染を防げるのです が、TYLCVに対しては耐病性タイプのものしかなく、感染を免れることはできません。 将来ウイルスが変異した場合に、抵抗性品種でも発病させるタイプの系統が出 現する危険がありますので、抵抗性品種だけに依存して媒介虫の管理をおろそ かにしないことが重要です。

何事にも完璧な解決策というものは存在せず、ある程度の線で妥協しながら 色々な方法を組み合わせて解決を図るというのが、社会の現実だと思います。 農作物の病害虫防除でも、常識的な話ですが、一つの手段に頼り切らずに幾つ かの防除法を組み合わせて、総合的に害虫や病原体の密度を減らしていくこと が、長い目で見た場合に安定的な管理につながると思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

本多健一郎@野菜茶研

At 20:56 09/09/11, you wrote:
本多さん、田中さん、IPM-MLのみなさん、
 苺農家の藤澤です。

「ビニールと農園芸 No.235」という小冊子で、
「タバココナジラミ(バイオタイプQ)とそれが媒介するトマト黄化葉巻病の 発生状況と防除対策」を読みました。 その中の最後の方に書いてあった、「抵抗性品種は病原ウィルス(TYLCV)の 濃度を下げるものの感染を防ぐことはできず、タバココナ
ジラミが発生すれば保毒虫が発生する危険性がある。・・・・・」

作物の病気は、発病や被害が増大しない程度に、かずかずの努力をしながら 克服してゆくものだと思いました。 抵抗性品種だけに、期待をしてはダメなことが多いし、化学農薬にだけ期待 してもダメなことが多いと思う。 でも、どちらも上手く利用していなければ、安定した農作物の生産は難しい ように思いました。

もっと方法はないか? 病気の発病する菌密度を低く保っていくのか?と言 うところが重要なように思いました。

一昨日トマト農家の奥さんと話をしていて、目の前の家庭菜園をしている人に、
「私のトマトをあげますから、他の作物を作ってください。」と、交渉したそうです。
これも、菌密度を下げる方法だと思いました。


(静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生 )

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