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[IPM:2035] 遅ればせながらRE藤澤IPM:2030Re: 4ケタ/g(土壌)



藤澤さん,IPMMLさん

田中寛@大阪環農水総研です。

これもやっぱり,うちの中曽根さんに聞きました。

青枯病のような土壌病害(土壌と接触している組織で感染が成立する病害を
土壌病害と呼んでいます)では菌密度と発病の関係が単純なため
(比較的よく)わかっていますが,
イチゴの炭疽病のような地上病害では菌密度と発病の関係が複雑なため,
よくわかっていません,というか,菌密度と発病の関係をつけにくい,
とのことです。

ちなみに,気温・降水量と害虫の発生量の関係をよく尋ねられますが,
病害はいもち病やかんきつの黒点病など,降水量が増えると発生が
増加するという関係が(比較的)はっきりしているものが多く,
わかりやすいのに対して,虫害はわかりにくいものが多いようです。
虫害の場合は気温・降水量が天敵の発生量にも影響を与えて,
害虫の発生量が一筋縄ではいかないのがその原因のひとつではないかと
(田中は)考えています。この仮説を検証するのは容易ではありませんが。

病害や雑草のことを勉強すると,かえって虫害がわかりやすくなりますね。

-----Original Message-----
From: Shizuo FUJISAWA [mailto:sizuo@xxxxxxxxxxx]
Sent: Friday, September 04, 2009 10:57 PM
To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
Subject: [IPM:2030] Re: 4ケタ/g(土壌)

田中さん、いつもありがとうございます。
 苺農家の藤澤です。

田中さんの書かれた
> 青枯病に詳しいうちのグループの中曽根渡さんによると,
> (1)ナスやトマトでは通常4ケタ/g(土壌)の青枯病菌がいると発病し,
> 養液栽培では3ケタ/gの,より低密度で発病する,
> (2)(実証していないからわからないが,たぶん)EC=9程度では
> 青枯病菌の活動を抑制できないだろう,とのことでした。
上記の数字ってすごいですね。
土壌中に青枯病菌がゼロは難しいけれど、発病しない程度という加減が
あるように思いました。

苺の炭そ病も同じような数値があるモノでしょうか?
「自分はある」と何となく実感しています。


 ( 静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生  )