藤澤さま、皆様 宮崎大学 大野です。 お久しぶりです。いつも見るだけで、メールに加わる余裕のない大野です。 藤澤さんが書かれたTYLCVに関するご意見は、現場の声として大変重要ですね。 「だれでもTYLCVを克服・乗り越えられるように思うのです・・・。自分の期待です。 TYLCVは、全く持って発生してしまうと農家を崖から突き落とすような病原ウイルス だと思います。」 スペインでは、抵抗性トマトの普及と土着天敵を含めた天敵利用が広がっているようです。 ヒョウタンカスミ、タバコカスミ、チビ・・カスミ、など等、タバココナジラミに有力な天敵も集まっていますが、コナジラミを低く維持することが出来ても、ウイルスが発病してしまう状況は厳しいと思います。 藤澤さんも書かれたように余りにも強固な物理的防除は、資材費の高さも頭痛いかと思いますが、最終的には化学的防除への依存度を高めることになります。“緩やかな”防除技術が大切ですね。 ********************************************************** NEW!!:バイオロジカル・コントロール(朝倉書店より2009年3月末出版)、生物間相互作用と害虫管理(分担執筆:京都大学学術出版会より2009年2月末出版) 注意!)こちらのアドレスにも送信して下さい。 新アドレス:ohnok@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxです。よろしくお願いします。 ホームページ http://pal.miyazaki-u.ac.jp/~ohnok/index.htm 大野和朗 (Kazuro OHNO) 〒889-2192 宮崎市学園木花台西1−1 宮崎大学農学部食料生産科学科 応用昆虫学研究室 電話・FAX: 0985-58-7578(直通です) e-mail: ohnok@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx(研究室) 携帯電話:090-7922-4772(お急ぎのかたはこちらへ) Key words:昆虫生態学、天敵利用、総合的害虫管理 ********************************************************** -----Original Message----- 本多さん、いつもありがとうございます。 苺農家の藤澤です。 免疫タイプとは、病原ウイルスを接種しても増殖しない野生植物が基本なのだけれど、 その上をいく病原性ウイルスも出現しやすいと分かりました。 もし自分がトマト農家なら、TYLCVがただの病原性ウイルスになって、 今現在行われているような厳しい環境を作り出さなくても良いようになると良いなあ。 などと思いました。 これほど強い病原ウイルスにな、本多さんの書かれた > 新しいウイルス変異株や殺虫剤抵抗性害虫の出現を防ぐためにも、一つの防除 > 手段に過度に依存せず、様々な防除方法を組み合わせて病害虫の発生を管理す > る総合防除(IPM)の取り組みが重要だと考えています。 これを実行してゆくことで克服できると、出来て欲しいと思います。 自分の身近なトマト農家の中には、物理的にオンシツコナジラミを完全というくらい 飛来を防いでいることで、他の害虫の飛来も少なく、天敵利用に興味を持っている 農家があったりします。 それより、もう少し緩やか環境でも天敵利用の実績が生まれると、 だれでもTYLCVを克服・乗り越えられるように思うのです・・・。自分の期待です。 TYLCVは、全く持って発生してしまうと農家を崖から突き落とすような病原ウイルス だと思います。 (静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生
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