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[IPM:1942] Re: 吸虫について



皆様

吸虫管によるハダニへの利用ですが、ハダニやアザミウマはアブラムシと異なり口針
を植物組織に深く挿入しているわけでなく、表皮表面を噛み砕くようにして摂食して
いるものと思われます。
この方法をハダニを扱ってきた人に試験してもらいましたところ、ハダニを扱ってき
た人も半信半疑でしたが、死亡率は低く十分使えることが分かりました。
ちなみに私はふ化直後の1齢のアザミウマもこの方法で採集し、ウイルス媒介試験に
供試しています。

先入観にとらわれることなく試してみるのが一番です。
新しい発見がありますよ。



取り急ぎ
村井

-----Original Message-----
From: 浜村 徹三 [mailto:t-hamamura@xxxxxxxxxxxxxxx]
Sent: Friday, August 01, 2008 4:33 PM
To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
Subject: [IPM:1941] Re: 吸虫について

藤澤様・皆様

再度、浜村です。

藤澤さんの質問に端を発した「吸虫管」論争は、三浦さん、村井さんの返答で、進化
(深化?)発展中で、面白いですね。メールならではのやり取りですね。村井さんの
メールには、「ハダニ、カブリダニ以外で使った」私としては、赤面ものでした。

但し、100%同調するわけではなく、ほんとかいなとの思いもあって、再度、メー
ルをする次第です。研究者は頑固なところがあり、これまでやってきた方法は簡単に
変えないもので、私の場合、ハダニ、カブリダニは細筆1本で扱う、真梶さん直伝の
やり方を続けてきました。よくやる操作としては、
ハダニ寄生葉から雌成虫だけを、シャーレ内のリーフディスクに移すことをやりま
す。この時、ジッとしているハダニは摂食中で、口針を植物に刺していますので、
「もしもし」と背中を筆で触ってやると口針を抜いて(見えるわけではないですが)
歩き出します。そこを後ろから、少しぬらした筆で掬い取って、リーフディスク上に
置いてやると、歩き出すことで、1頭の接種が完了となります。

細かいことを書きましたが、このような微妙な操作を吸虫管で吸い集め、同じような
試験ができるとは考えにくいです。ただ、目的によっては能率的に使える場面もある
と思います。例えば野外でハダニやカブリダニを大量に集め、飼育用の植物に放すと
か、標本を作るとか、そんな場面では大いに活躍してくれるかもしれないと考えてい
ます。村井さんの利用場面はそんなところかなと思います。

下の質問には答えていませんが、土着天敵を含めた天敵写真集とかあると良いのです
が。


では、また。
----- Original Message -----
From: "Shizuo FUJISAWA" <sizuo@xxxxxxxxxxx>
To: <IPM@xxxxxxxxxxxxxx>
Sent: Thursday, July 31, 2008 1:53 AM
Subject: [IPM:1938] Re: 吸虫について


> 本多さん、浜村さん、IPM−MLのみなさん、
>  苺農家の藤澤です。
>
> もう一つ、重要なことを忘れていました。
> 自分の見た虫が天敵なのか? 害虫なのか? 天敵の餌なのか? etc.か?
> ここが、いつまでたっても難解な所です。
> ある程度は、分かるようになって来たのですが・・・
> 虫を知ることが重要なように思います。
>
>
> (静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生 )
>
>
>