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[IPM:2139] Re: 『タンパク質=肉』とは言えません



藤澤様
田中先生
IPM−MLの皆様

大変ご無沙汰しております。
アリスタの光畑です。
蜂ネタなので、ついつい出てきてしまいました。

さて、まず誤解のないように1点。
ミツバチもスズメバチも成虫(=ハチ)は腰がすごく細いため、
固形物(花粉、肉片)をタンパク源として摂取することはほと
んどありません。成虫になったミツバチやスズメバチは基本
的に液体を食料としています。

ミツバチであれば、花蜜。
スズメバチも花蜜を摂取しますし、あと特徴的なのは幼虫が
吐き戻すアミノ酸を大量に含んだ液体(←これはQちゃんも
愛飲しているVAAMの元です)。
ミツバチやマルハナバチは成虫の餌となる花蜜を巣房や蜜
つぼに貯める(貯食)する習性がありますが、スズメバチの
場合には巣房に入っているのは卵か幼虫か蛹のみ。
つまり貯食習性がありません。しかし幼虫が肉片を消化する
際に分解され、幼虫が消費仕切れなかった(?)アミノ酸群
を成虫に与え、栄養交換します。つまり、子供の体内に貯食
しているわけです。

よって花粉や肉片(肉団子)は幼虫のためのタンパク源です。
ミツバチ(含マルハナバチなどのハナバチ類)の場合には幼
虫が成長するために必要なタンパク源を花粉に頼り、スズメ
バチやアシナガバチなどのカリバチ類は、他の昆虫の肉片を
タンパク源として幼虫に与えます。
幼虫達を観察しているとモリモリ花粉や肉片を食べている様
子が見られます。

さて・・・スズメバチ退治ですが、
フマキラーさんよりハチ激取れという誘引トラップなるものが発
売されています。ミツバチは誘引しないので、有効かと。

http://www.fumakilla.co.jp/products/insect/variety/post-24.html


なお、スズメバチは発酵臭が好きなので、2リットルのペットボ
トルを真ん中で切断して、上半分を逆さまにして、下半分に差
込んですり鉢状の容器を作ります。下半分にはカルピスなどの
発酵系のジュース(1番いいのはフルーツカルピスという噂も)
を入れてください。あとは容器に針金を通して、ぶら下げられる
ようにしておけば、これだけでもそこそこ捕獲できます。


アリスタ ライフサイエンス(株) IPM推進本部 
光畑雅宏




> -----Original Message-----
> From: Shizuo FUJISAWA [mailto:sizuo@xxxxxxxxxxx] 
> Sent: Wednesday, September 01, 2010 10:31 PM
> To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
> Subject: [IPM:2137] Re: 『タンパク質=肉』とは言えません
> 
> 田中さん、IPM-MLのみなさん
>  苺農家の藤澤です。
> 
> 田中さんの書かれた
> > スズメバチは体液というより,肉そのものからタンパク質を摂取します。
> あ、そうなのか! と思いました。
> もしかして、動きの鈍いミツバチや昆虫、捕虫網で捕って殺したスズメバチで
> スズメバチを誘き寄せる事が出来るという事なのか?
> もしそうならば、ねずみ取り用の粘着版でスズメバチを捕らえる方法を少し工夫して、
> 透明の粘着版を使って、粘着面を下に向けて、動きの鈍いミツバチやスズメバチの
> 死骸をおとりにして捕まえる方法があるのでは?
> 
> スズメバチ退治に透明な粘着版の利用って、どんなものかな? と思いました。
> 
> 
> (静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生)
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