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[IPM:1947] Re: 吸虫について



浜村 様
皆様

ガムテープはゴースをガラス管に固定するために巻いてあります。チップを取り外し
て新しいものと交換できるようにしてあります。ガラス管の外径とチップの内径がほ
ぼ同じようなものを選定します。そうしますと、チップがガラス管にしっかりと固定
できます。

虫は先端のチップに集まります。チップの先端が詰まることはありません。チップの
内壁を歩いています。先端のほうは空気の流れがあるのでハダニは近寄りません。

採集方法ですが、私は近眼ですのでハダニの成虫を裸眼で採集します。老眼が入って
きましたが、眼鏡をはずすと丁度よいくらいです。実態顕微鏡下でも採集することが
できます。

虫を移す方法はチップだけを取り外し指(つめ)ではじいて虫を落とします。ご指摘
のようにハダニは網を張っていますので落ちにくいことがあります。リーフディスク
の上でチップをはじいて網ごと落とします。落ちないときは太目の筆で網ごとリーフ
ディスクに移します。この場合ハダニは最初は網に絡まったように集まっています
が、しばらくすると葉に寄生してくれます。
また、チップをそのまま葉の上に寝かせて置いておくと自分で移動してくれます。
ちなみにカブリダニは簡単にチップから落ちてくれます。


取り急ぎ
村井


-----Original Message-----
From: 浜村 徹三 [mailto:t-hamamura@xxxxxxxxxxxxxxx]
Sent: Monday, August 04, 2008 3:29 PM
To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
Subject: [IPM:1946] Re: 吸虫について

村井様・皆様

またまた、浜村です(ひまだなと言われそうですが)。

村井さん詳細な情報有難うございました。

確かに先入観を捨てて、やってみる価値がありそうです。特にカブリダニですが。

それで、まだ良く判らない点を質問させていただきます。

構造ですが、先端のチップが虫の集合場所でしょうか(文章ではそのように取れます
が)? 虫を取り出す時、いちいちガムテープをはがす必要はないでしょうか。それ
とも、チップの奥に虫集合場所のガラス管があるのでしょうか?

昔は裸眼で、ハダニ雌成虫は扱っていましたが、今はなかなかです。吸虫の際は実体
顕微鏡下で行うのでしょうか。ハダニは網を張っていますし、いろんなステージが混
在していますので、裸眼でいい加減に吸っていては、すぐ詰ったりしないものかと考
えます。

虫を集めた後、それをどのようにしてリーフディスクなどへ移すのでしょうか。容器
をはじいて虫を落とすとか、容器を葉の上に置いて勝手に移動させるとか考えられま
すが、何か良い方法があるのでしょうか。前者についてはアザミウマならできそうで
すが、ハダニ、カブリダニでは簡単に落ちないのではと思います。後者ではチップが
倒れたり転がったりしないか心配になります。

では、では。


----- Original Message -----
From: "Murai" <murait@xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
To: <IPM@xxxxxxxxxxxxxx>
Sent: Friday, August 01, 2008 5:20 PM
Subject: [IPM:1942] Re: 吸虫について


> 皆様
>
> 吸虫管によるハダニへの利用ですが、ハダニやアザミウマはアブラムシと異なり口
針
>
> を植物組織に深く挿入しているわけでなく、表皮表面を噛み砕くようにして摂食し
て
>
> いるものと思われます。
> この方法をハダニを扱ってきた人に試験してもらいましたところ、ハダニを扱って
き
>
> た人も半信半疑でしたが、死亡率は低く十分使えることが分かりました。
> ちなみに私はふ化直後の1齢のアザミウマもこの方法で採集し、ウイルス媒介試験
に
>
> 供試しています。
>
> 先入観にとらわれることなく試してみるのが一番です。
> 新しい発見がありますよ。
>
>
>
> 取り急ぎ
> 村井
>
> -----Original Message-----
> From: 浜村 徹三 [mailto:t-hamamura@xxxxxxxxxxxxxxx]
> Sent: Friday, August 01, 2008 4:33 PM
> To: IPM@xxxxxxxxxxxxxx
> Subject: [IPM:1941] Re: 吸虫について
>
> 藤澤様・皆様
>
> 再度、浜村です。
>
> 藤澤さんの質問に端を発した「吸虫管」論争は、三浦さん、村井さんの返答で、進
化
>
> (深化?)発展中で、面白いですね。メールならではのやり取りですね。村井さん
の
>
> メールには、「ハダニ、カブリダニ以外で使った」私としては、赤面ものでした。
>
> 但し、100%同調するわけではなく、ほんとかいなとの思いもあって、再度、
メー
>
> ルをする次第です。研究者は頑固なところがあり、これまでやってきた方法は簡単
に
>
> 変えないもので、私の場合、ハダニ、カブリダニは細筆1本で扱う、真梶さん直伝
の
>
> やり方を続けてきました。よくやる操作としては、
> ハダニ寄生葉から雌成虫だけを、シャーレ内のリーフディスクに移すことをやりま
> す。この時、ジッとしているハダニは摂食中で、口針を植物に刺していますので、
> 「もしもし」と背中を筆で触ってやると口針を抜いて(見えるわけではないです
が)
>
> 歩き出します。そこを後ろから、少しぬらした筆で掬い取って、リーフディスク上
に
>
> 置いてやると、歩き出すことで、1頭の接種が完了となります。
>
> 細かいことを書きましたが、このような微妙な操作を吸虫管で吸い集め、同じよう
な
>
> 試験ができるとは考えにくいです。ただ、目的によっては能率的に使える場面もあ
る
>
> と思います。例えば野外でハダニやカブリダニを大量に集め、飼育用の植物に放す
と
>
> か、標本を作るとか、そんな場面では大いに活躍してくれるかもしれないと考えて
い
>
> ます。村井さんの利用場面はそんなところかなと思います。
>
> 下の質問には答えていませんが、土着天敵を含めた天敵写真集とかあると良いので
す
>
> が。
>
>
> では、また。
> ----- Original Message -----
> From: "Shizuo FUJISAWA" <sizuo@xxxxxxxxxxx>
> To: <IPM@xxxxxxxxxxxxxx>
> Sent: Thursday, July 31, 2008 1:53 AM
> Subject: [IPM:1938] Re: 吸虫について
>
>
>> 本多さん、浜村さん、IPM−MLのみなさん、
>>  苺農家の藤澤です。
>>
>> もう一つ、重要なことを忘れていました。
>> 自分の見た虫が天敵なのか? 害虫なのか? 天敵の餌なのか? etc.か?
>> ここが、いつまでたっても難解な所です。
>> ある程度は、分かるようになって来たのですが・・・
>> 虫を知ることが重要なように思います。
>>
>>
>> (静岡県三島市 苺農家 藤澤 鎭生 )
>>
>>
>>
>
>
>
>